174-参-国際・地球温暖化問題に…-2号 平成22年02月17日

平成二十二年二月十七日(水曜日)
    午後零時三十一分開会
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   本日の会議に付した案件
○国際問題及び地球温暖化問題に関する調査
  (「日本の国際社会における役割とリーダーシ
  ップの発揮」のうち、京都議定書目標の達成に
  向けた地球温暖化対策の現状と課題及び国際的
  な取組と日本の役割・課題―二〇一三年以降の
  問題―(低炭素社会実現に向けた具体的道筋と
  変化する産業構造への対応、国民の取組)につ
  いて)
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○相原久美子君 参考人の皆さん、本当にありがとうございます。
  まず最初に、清水参考人にお伺いしたいと思います。
  先日私どもエリーカと、それからGPSによる無人の車と乗せていただきました。まさに技術が本当に世界を変えていくということが私どもは実感として得ることができたわけですけれども、それぞれのところでそういう努力をされている。じゃ、政治は何をすべきかというところで、もし御要望がございましたら、お伺いしたいなということでございます。
  それから、山田参考人にお伺いしたいと思います。
  鉄鋼業界の皆さんの御努力、この図にも非常に表れておりまして、今まさに、もうほぼこの省エネの技術の普及率は一〇〇%だというような形でおっしゃっている。だとすると、やはり次の展開をしなければ恐らくこのCO2の削減というのは難しいだろうと。そこで、一つ、参考資料の中にございます、次の展開の水素ですか、十ページのこのところなわけですけれども、この技術開発が到達すれば、相当のやはり削減が可能であるということはもう出ているわけですけれども、これを実際に早めていくためには、じゃ政治的には何をやはり政策として打っていったらいいのかという御要望がありましたらお願いしたいと思います。

○参考人(清水浩君/慶應義塾大学環境情報学部教授株式会社SIM―Drive代表取締役社長) 御質問ありがとうございます。また、先日おいでいただきましてありがとうございました。
  政府が何をしたらいいかということについては、いかにして早く日本の技術を日本の国内で普及させて、なおかつその技術を世界に展開していくかということに尽きるかと思います。
  その方法としては、まずは試作品のレベルまでうまくいった技術を、今度は商品として造るということについての技術開発のための援助ということが必要かと思います。よく最近、死の谷、デスバレーという言葉が使われますけれども、試作品まではうまくいったけれども、商品までなかなかうまくいかないと。なぜうまくいかないかというと、生産性、信頼性、耐久性ということを完結させるためには、試作品を造るまでに掛かった費用の約十倍お金が掛かると、そのお金がなかなか出てこないということがあります。
  それが一点と、それからもう一つは、自動車産業が、例えば新しく自動車工場、電気自動車の工場を造るということについては、今までの資産をお持ちですから、なかなか決心が付かないということがあります。では、その新しい工場を造るための支援をどうするかと。そして、大量の生産をしたとして、最初、確実に売れるのかどうかということがだれにも分からない、そこが不安だからなかなか商品化ができないということがあります。だとすると、その買上げあるいは買上げの補助というような予算を計上するということが大事だというふうに思います。
  ということは、試作品までできた技術を商品にまで造り上げるための技術開発と、工場建設のための、これは融資ということになると思いますけれども、それから車を買うというときのための補助と、三つだと思います。
  一般によく言われますのは、環境対策をやると、未来永劫、政府はたくさんのお金を使わなくてはいけないというような言われ方がいたしますけれども、むしろ、この数年かなり集中的に技術を普及させるんだというところに使うということによって、その後莫大なリターンが戻ってくるということを前提にして環境技術の普及ということを考えていただくのがいいのかなというふうに思っております。

○参考人(山田健司君/社団法人日本鉄鋼連盟地球環境委員長新日本製鐵株式会社参与・環境部長) 二点ございます。
  まず第一点は、いわゆる高炉法による製鉄業というのは世界で最も効率のいいプロセスです。世界では約三百年、日本でも、釜石で初めて高炉法による製鉄業を始めまして百五十年たっております。こうしたものを抜本的に変えていくということなので、いわゆるラボベースからパイロットプラント、あるいは実機化というプロセスを考えますと、幾ら頑張ってもそれなりの時間は掛かるということはしようがないというふうに思っています。
  ただ、これ、例えば我が国鉄鋼業だけがこういった負担を民間でし、それも十年、二十年というタームでやっていくということになると、それ自身が非常な重荷になりますので、今も国プロでスタートさせていただきましたけれども、産官学の知恵を集めていただくということと、やっぱりこういった革新的な技術開発については、国がやっぱり集中的に資金を投入していただくということが不可欠だというふうに思っています。それが一点。
  それともう一点は、これに直接関係ありませんけれども、先ほどの京都の議定書の下での我々のCO2排出権の負担等ございましたが、我々は特別なフェーバーを求めているわけでは当然ありません。少なくとも今ある競争条件をこれ以上悪化させていただきたくないということをお願いしているわけですから、こういった負担が更に続く、あるいはそれが更に多くなるということにならないように、国際的な公平性であるとか、その中での日本の施策であるとか、そういったことを是非とも考えていただきたいというふうに思います。
  以上です。