174-参-決算委員会-10号 平成22年05月17日

平成二十二年五月十七日(月曜日)
    午後一時一分開会
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   本日の会議に付した案件
○平成二十年度一般会計歳入歳出決算、平成二十
  年度特別会計歳入歳出決算、平成二十年度国税
  収納金整理資金受払計算書、平成二十年度政府
  関係機関決算書(第百七十三回国会内閣提出)
  (継続案件)
○平成二十年度国有財産増減及び現在額総計算書
  (第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
○平成二十年度国有財産無償貸付状況総計算書(
  第百七十三回国会内閣提出)(継続案件)
  (厚生労働省及び環境省の部)
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○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。今日は環境に関して質問をさせていただきたいと思います。
  私は環境委員会のメンバーでございます。先日、大臣所信に対しまして、京都議定書目標達成について質問をさせていただきました。そのときに、数字を繰り返すことはいたしませんけれども、大臣からは、目標達成は可能であるというような答弁をいただきました。ただ、この点から、少し実績の認識についてお伺いをしたいなと思います。
  前政権時、温暖化ガス削減に当たって、環境省を始めとして関係の各省、様々な排出抑制事業を行ってきたかとは思います。しかし、実際には、計画初年度の二〇〇八年、この排出量というのが一・六%目標を上回ってしまった。残念ながら、前政権の見込みが甘かったのではないかと言わざるを得ないのではないか。
  この結果について環境省はどのように評価をし、そして課題としてはどのようにとらえているのか、お答えいただければと思います。

○国務大臣(小沢鋭仁君/民主党・無所属クラブ 環境大臣) 今まさに相原委員がおっしゃっていただいたとおり、二〇〇八年度は一九九〇年比では一・六%の増加というのが総合的な結果でございます。
  しかし、中身を見てまいりますと、いわゆる総排出量が前年度に比べ六・四%減少しております。これはもちろん景気後退の影響ということもあるわけでありますけれども、エコカー、省エネ機器の導入が進むなど温暖化対策の進展による一定の成果が現れていると、こう私ども見て取っているわけでございます。
  具体的には、家庭部門では、八百七十万トンの減少のうち五百二十万トン分は機器の効率化、省エネへの取組によるものと、こういうふうに分析ができるわけでございまして、そういった意味では、この傾向を更に今後とも強めていく、これが必要だと、こう思っているわけであります。
  先ほど委員が御指摘いただきましたように、いわゆる京都議定書の目標の範囲内に収まっているというふうに私が先般環境委員会で申し上げたのは、その他の、いわゆる森林経営による吸収量の確保、これが基準年排出量の約三・八%、政府としてのクレジット取得、これが約一・六%、さらには電気事業連合会が国の管理口座に無償で移転をしてくれたクレジット、これが五・〇%等々がございまして、いわゆるそれが足すと一〇・四%でございますので、先ほどおっしゃっていただいた一・六%上がっている、一〇・四%のそういった森林吸収や何かの効果があるということになると、イコールマイナス八・八%と、こうなるわけでありまして、京都議定書は御案内のように平均値でマイナス六%ということでありますので、取りあえずその枠内には入っているということだと思います。
  ただ、景気後退の影響も確かに大きいわけでありますので、こういったことに緩まずにしっかりやっていかなければならないと思っておりまして、我田引水で恐縮でありますが、鳩山内閣になり、まさにこの温暖化対策、地球環境問題が内閣の最も重要な課題の一つだと位置付けになり、皆で今力を合わせてやっているところでございますので、更に気を引き締めてしっかりとやってまいりたいと思います。

○相原久美子君 お伺いいたしますと、それぞれの施策が効いてきた結果であるというような形で御答弁いただいているのかと思うのですが、実は前回の大臣所信のときに、この後、景気回復がなされるというような状況も見ながら、気を緩めることなくとおっしゃっておりました。まさに今お話あったように、もちろん景気回復させなければならないというのは我々全体の思いでございますので、是非とも積極的な取組をこの先も続けていただければというように思います。
  温暖化の問題でもう一点、ちょっと環境省全体の予算を私も見てみましたら、なかなか他省庁と比べるとそうそう大きいような予算ではございません。その中にあってまあ皆さん御苦労いただいているんだと思うんですが、これは二十年度の予算、今ここは二十年度の決算でございます。二十年度の予算は環境立国をうたった予算でございました。温暖化対策にかかわる事業費を私も個別に見させていただきました。非常にちょっと散漫的なのではないかなという印象も実は持ったのです。
  例えば、新たな温暖化対策ビジネスモデルの市場導入の促進を目的化というような事業がございました。これ、二十年度の事業予算、大体約五億円。新たなビジネスモデルとして可能性が高いのであれば、私はやっぱりこの厳しい経済、もちろん二十年度これだけの厳しい経済状況が続くとは予想はできなかっただろうとは思いますけれども、雇用を生み出し得る事業として重点投入というのが今後は必要なのではないかな、そんな思いもするのですが、今後も見据えたような形で、いわゆる環境ビジネス、大臣は常日ごろ経済と環境政策というのは両立するのだというようなお話もしていらっしゃいます。是非ともその辺の思いを伺わせていただければなと思いますが。

○国務大臣(小沢鋭仁君) ありがとうございます。
  二十年度の予算は、いわゆる当初予算が二千百九十七億と、こういうことでございまして、ざっと言って二千二百億円程度が環境省のいわゆるベースラインかと、こういうふうに思います。
  個々の中身に関しましては、委員御承知のように、これは私どもの政権でなかったので、個々の政策に関してコメントするのはちょっと控えたいと思っておるんですが、今委員が御指摘のように、環境とそれから経済の成長、環境と成長の両立という話を私も申し上げ、また鳩山内閣の大きな柱の一因になっているのは御承知のとおりでございます。
  かつては環境政策というのが成長の阻害要因だったと、こういう話でありますけれども、今日も実は環境省でエコ・ファースト企業という環境に熱心に取り組んでいる企業の皆さんの社長さんたちに来ていただいて意見交換をしましたが、まさに環境をやることがそれぞれの会社の商品が売れていく、そういう時代に入っていると、こうつくづく思っておりまして、そういったまさに環境と成長の両立、環境問題が成長を引っ張る、そういう経済の仕組みをつくってまいりたいと、こう思っているところであります。
  仕組みはビジネスモデルとしたらどうかと、こういう御質問ですが、一番大事な話は、環境という価値を国民の皆さんがあるいは全世界的に持っていただくことだと、こう思っています。いわゆる付加価値を付けた経営と、こうよく言われますけれども、付加価値の中身は一体何かといったときに最も大きな柱が環境だと、こういうことだろうと思います。環境という価値が重要だと国民が本当に認識をしてくれれば、それが付言された商品を国民の皆さんたちは買ってくるわけです。ですから、そういった商品を作っている企業は利益が上がると、こういうことですから、そういったまさに環境という価値が重要だということを国民の皆さんにまずよく理解をしてもらう、このことが政府の役割だと、こう思います。
  さらに加えて、いわゆる環境金融という言い方を最近はさせていただいておりますが、一千四百兆円の個人資産があると、こう言われているわけでありますが、それをできるだけ環境分野の方に投入をしていきたいと、こう思っておりまして、先般、環境省の成長モデルの中に、いわゆる環境の商品、それを買うためのリースとしてのファイナンスの仕組みを発表させていただきました。
  これは具体的に何を言っているかというと、太陽光パネル、ああいったものを設置するのに二百万ほど掛かる、その初期投資の負担を全部リースという形で渡してしまう、そして、それへのいわゆるリース代、支払は、電気を売っていく、売電のその利益でリース代を返していく、十年たったらそれが自分のものになっていく。そういう意味でいうと、初期投資は一切掛からない、しかし太陽光パネルが設置されて、そしてそれがエネルギーをつくっていく。例えば、そういう仕組みを経済の中に取り入れていく、そういうことが極めて重要で、個人としては環境意識を持ってもらう、そしてそういうリースを始めとするファイナンスのバックアップを受けて、初期投資なしでそういった環境政策をやっていただく、そういう仕組みをつくってまいりたいと、こう思っております。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  是非そういう思いを着実なる政策として打っていっていただきたい。そして、それを後押しするのはやっぱり国民なんですが、その国民の機運を盛り上げなければならない、そんなところを是非重要視をしていただければなと思います。
  それから、廃棄物関連についてちょっとお伺いしたいと思いますけれども、まさにこれは廃棄物という観点と環境という観点、それから経済という観点、様々な観点からということになろうかと思いますが、廃棄物系のバイオマス次世代利活用推進事業というのが二十一世紀環境立国戦略において、いわゆる循環型社会と低炭素社会の両方を実現するという観点から、廃棄物系バイオマスの活用促進政策というものが打たれました。今回、その中でもいわゆる食品の廃棄物、私たちは生ごみというような形で言っております、これに関してお伺いできればなと思います。
  それで、この事業で平成二十年度のこの検討が、実はモデル地区での実証というのが計画されておりまして、これが三億円程度手当てをされているということでございました。この事業の検証結果についてお伺いしたいなと思います。

○政府参考人(谷津龍太郎君/環境大臣官房廃棄物・リサイクル対策部長) 御説明申し上げます。
  御指摘の廃棄物系バイオマス次世代利活用推進事業でございますけれども、平成二十年度及び平成二十一年度に全国五地域で生ごみの分別回収のモデル事業を行ったわけでございます。
  目的としては、分別収集に対する住民の協力の度合い、また分別を増やすわけでございますので、収集運搬頻度の増加によるコストの変化、さらにバイオマス利活用を行った場合の温室効果ガスの排出削減効果、そのほかの知見を収集することを目的にしているわけでございます。
  その結果、例えばでございますけれども、これまで可燃ごみとされていた生ごみのうち、約六割から九割が資源として回収することが明らかになったわけでございます。また、生ごみにほかの廃棄物が混入しないようにする必要があるわけでございますけれども、住民の方々にあらかじめ十分な情報提供を行うことによりまして、バイオマス以外の廃棄物の混入を一%、あるいは二%以下までに低減するという見通しも立ったわけでございます。さらに、バイオマスを有効利用するためのメタン発酵、また堆肥化等の技術についても効率、あるいはコスト等のデータを把握したところでございます。
  二十二年度でございますけれども、このモデル事業を引き続き行いまして、より高効率な収集運搬、処理システムに関する知見を得まして、その成果を取りまとめて、このバイオマス有効利用、更なる普及に取り組んでいきたいと、こういうふうに考えております。

○相原久美子君 食品リサイクル法が改正になりました。ですから、その意味では、いわゆる産業廃棄物的なリサイクルというのは相当進んでいるというような形で私も様々な数字を見させていただきました。
  じゃ、一般の廃棄物とされているレストランですとか家庭から出ている生ごみ。何ですか、京都市においては、家庭から排出される生ごみでバイオガス生成の事業をスタートさせたというのも新聞の記事で見ました。レストランとか家庭から排出される、いわゆるそのモデル事業というところだけではなくて、今現在の段階でレストランや家庭から排出される食品廃棄物のリサイクル化というのはどのくらい進んでいるものなんでしょうか。

○政府参考人(谷津龍太郎君) まず、業務系、事業系の廃棄物について御説明申し上げます。
  一般廃棄物とされている食品廃棄物のうち食品流通業及び飲食店業等から発生いたします事業系の廃棄物につきましては、平成十九年度の試算値でございますけれども、全体の約四〇%が再生利用されているというふうに認識してございます。
  次に家庭系の食品廃棄物でございますが、先生御指摘のとおりになかなかリサイクルは進んでおりませんで、同じく平成十九年度の試算値で見てみますと、約六%という数字にとどまっているわけでございます。
  その要因を考えてみますと、家庭系の食品廃棄物につきましては、各御家庭から排出されるということで、多数の場所から少量ずつ排出されるというような要因。また、その食品廃棄物も組成がいろいろ複雑であるといったような特性のほか、市町村が分別回収をする、また住民の方々が分別排出をするという、分別収集、排出、あるいはその処理コスト併せまして、再生した後の製品の利用先の確保などの課題がまだ残されているということが要因ではないかと考えているわけでございます。
  そういうことも踏まえまして、先ほど御説明申し上げましたモデル事業を通じて様々な知見を収集して、この分野の政策の推進に今後取り組んでいきたいと、こう考えております。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  まさにモデル事業を検証しながらということですけれども、資源の少ない日本にありまして、そしてなおかつ、先ほど大臣がお話しいただきましたように、これもまたいわゆる経済の部分も含んでおります。雇用も含んでおります。技術革新も含んでおりまして、様々な観点からいきますと、何とか一般の廃棄物、いわゆる食品系ですね、ここの事業は進めていっていただきたいなと思うわけですけれども。
  これは意見としてだけ申し上げさせていただきたいんですが、実はこの一般のいわゆる廃棄物というのは自治体が主軸でございます。進めたくても、なかなかやはり今の自治体の財政状況では非常に厳しい状況がございます。なおかつ、今、廃棄物処理場がちょうど建て替えの時期に来ている等々もございます。その意味では、時期的なもの、そしてそれから産業の転換という形から考えても、少し長期的な形での御検討をいただければと思いますので、是非これは希望として受け止めていただければ有り難いなと思っております。
  次に、沖縄の中城港湾事業、そして泡瀬干潟の埋立事業について、これは環境省のみではございませんで内閣府の関連にもなりますが、お伺いしたいなと思います。
  沖縄振興特別措置法に基づく沖縄振興計画、これでは、平成十四年度を初年度として、十年をめどとして達成されるような内容のものということで計画が作られました。この計画によりまして、沖縄中城新港地区政策、いわゆる自由貿易地域、これも含んだ事業が行われておりますが、この事業の進捗状況、いわゆる自由貿易地域に特定いたしましてどのような状況になっているのか、お伺いしたいと思います。

○副大臣(大島敦君/民主党・無所属クラブ 内閣府副大臣) お答えさせていただきます。
  ただいま御指摘のありました特別自由貿易地域全体の立地企業数は、平成二十二年三月三十一日現在では二十三社、これは賃貸工場が十六社で、分譲用地が七社でございます。これは、平成十四年に沖縄県が策定した沖縄県産業振興計画で設定した平成二十三年度末の目標数七十五社と比べて少なくなっております。
  沖縄県及びうるま市においては、沖縄振興特別措置法や県条例に基づく優遇措置を活用して企業立地に努めており、国としても引き続き県に対する支援を行ってまいりたいと考えております。

○相原久美子君 十四年度で目標が達成できるようにと、十四年度というか、十四年度を当初としてということになりますと、十年間、来年でございますよね、なかなかというような状況に今あろうかと思うんですね。
  私は、沖縄のやはり置かれた経済状況等々からかんがみまして、必要な事業というのはあると思っていますし、国費の投入というのも必要だろうとは思っております。しかし、これ、沖縄中城新港地区計画、これは内閣府が計画を承認して、そして予算については移替えで他省が執行するというような状況だということをお伺いしております。全体で今までどのくらいの国費が投入されてきているのか。
  それから、先ほど言いましたように、沖縄のやはり経済状況等々から考えると、必要な計画というのはあると思うんですけれども、なかなか、最終年度来ておりませんし、この先の状況も分かりませんけれども、費用対効果と申しますか、その状況というのは、感じだけでも結構でございますけれども、やはり私自身は考えていかなければならないのかなというふうに思いますけれども、率直なところの感想をお伺いできればなと思いますけれども。

○副大臣(大島敦君) まず一点目についてお答えをさせてください。
  新港地区の整備については、物流機能の強化とともに、生産基盤の整備等を促進することを目的として実施されております。同地区の整備は沖縄振興計画にも位置付けられております。直轄事業としては、昭和五十六年以降、防波堤や岸壁等の整備を開始して、これは西埠頭の工事、岸壁については平成六年度に供用を開始して、現在は東埠頭の岸壁関連の整備を実施をしております。
  平成二十年度までの国直轄事業に係る国庫負担額としては、総額で約八百二十九億円となっております。
  この費用対効果はなかなかお答えが難しいところがございまして、ここ十年間の経済情勢が非常に激変をしておりますので、なかなか計画どおりにはいっていないのかなとは思います。ただ、国としては鋭意努力をしていきたいなと考えております。

○相原久美子君 ちょっと環境の面から少しお話をさせていただきたいと思いますが、泡瀬干潟、新港地域の隣のところにしゅんせつ土砂を埋めてリゾート計画というのがございます。これは実は、先に内閣府のお答えをいただかなきゃならないのかと思うんですけれども、リゾート地化するということで土砂を埋め、私もちょっとお邪魔をいたしましたが、囲みを造って土砂で埋めていくわけですね。そこに人工ビーチを造る、観光客を呼び込もうということでございますけれども、実はこれで裁判が起きております。結果、沖縄地裁、高裁共に公金差止めと、合理性がないのじゃないかということで公金差止めの判断を下しました。
  それで、今、じゃ、そのしゅんせつしているのは国でございますから、そのしゅんせつの状況、今の状況はどうなっているんでしょうか。

○副大臣(大島敦君) お答えをさせていただきます。
  泡瀬干潟埋立ての公金差止め等請求に係る平成二十年十一月の地裁判決では、沖縄県、沖縄市の公金差止め等が認められました。県とそして市は同判決を不服として控訴いたしましたが、敗訴しております。
  高裁判決では、沖縄市は土地利用計画の見直しを表明し、調査に着手しておりましたが、新しい計画の全容が明らかとなっていない現段階においてはその計画に経済的合理性があるとは認められず、公金支出は違法であるとされております。ただ、土地利用計画の見直し等に必要な調査のための公金支出は認められております。
  これを受けて、県そして市は最高裁への上告は行わず、市は、第一区域については経済的合理性のある土地利用計画を策定した上で事業再開を目指す考えを表明しております。それに沿って、現在、地元沖縄市が新しい土地利用計画を鋭意検討しております。
  また、国及び県の泡瀬埋立事業に係る工事については、昨年の高裁判決を受けて今中断しているところでございます。

○相原久美子君 これからちょっと環境省にお伺いしたいと思います。
  泡瀬干潟においてはいわゆるアセスですね、環境影響評価が実施されました。しかし、これ判決の中でも不十分な部分があると指摘をされました。また、評価後に新種、貴重種、絶滅危惧種が発見されております。日本においては、この数年で多くの干潟が干拓事業等々で消滅をしております。海の浄化作用が損なわれてきているのではないかというようにも言われております。
  泡瀬における環境影響評価、そして全体の干潟喪失に関して環境省はどのようにとらえているか、お答えいただければと思います。

○副大臣(田島一成君/民主党・無所属クラブ 環境副大臣) 御指摘いただきましたこの公金支出差止めの判決の点につきましては承知はしているところでございますが、この事業自体は環境影響評価法、そして公有水面埋立法の対象となってはいるものの、この両法に直接環境省が基づく権限自体はないということは委員も御承知のことと存じております。
  ただ、この泡瀬干潟の埋立てにつきましては、環境影響評価法、また公有水面埋立法の手続を通じて沖縄県が環境面からの審査を行いまして、知事意見によって事後調査を含む必要な環境保全措置の実施を求めておられるところでもございます。
  こうしたことを十分に踏まえて、事業者が環境保全上の配慮を十分に行っていただくことが重要だというふうに考えているところでございます。

○相原久美子君 残念ながら、今までの状況はそうでございました。それで今回は、いわゆるアセス法の改正案がまさに参議院の中で審議をされ、今衆議院に送付されております。この中では、大臣の意見の機会というのが相当数確保されるような状況になっております。是非成立をして、そして、私は、なかなかこの環境問題というのは、民間の事業所に押し付けていくというよりは公共事業から率先してやはり考えていくということが必要なのではないか、まさに公共事業だからこそそういう観点から考えれるのではないかと思うのですね。
  今回、十月にはCOP10が、鳩山総理が議長という形になる、あっ、環境大臣が議長でしたか、まさにもう責任者でございます。そして、SATOYAMAイニシアティブ、これを世界に発信していくんだというふうに言われております。そういう意味では、干潟というのは里海、その観点からも是非やはり積極的なこれからアセス、いわゆる公共事業に関して特にイニシアティブを取っていっていただきたいな、そんな思いがするのですが、御決意のほどをお願いいたします。

○国務大臣(小沢鋭仁君) 委員が御指摘いただきましたとおり、今国会に提出しております環境影響評価法改正案、さきに参議院では通過をさせていただきましたけれども、その案によりますと、事業の計画段階で作成される配慮書に対する環境大臣意見、事業着手後の報告書に対する環境大臣意見等の内容が盛り込まれておりまして、環境影響評価手続における環境大臣の意見提出機会が拡充されると、こういうふうな改正案でございます。
  私もこうした趣旨をしっかり踏まえて、委員が今御指摘いただいたように、まず公共事業、そういった公共的なものに対して対応していくことによって民間事業の方にも更にいい影響が出てくるんではないかと、まさにそういうふうに私も思っておりますので、この改正内容を踏まえまして、しっかりと環境大臣として意見も言ってまいりたいと思います。
  泡瀬干潟に関しましては、先ほど副大臣からの御答弁のとおりでございますが、こういったことが二度と起こらないようにしていくためにもこういったアセスメントの改正案は極めて重要と、こう考えておるところでございます。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  まさに私は、これから環境の社会だというような思いから、これは一つ環境省だけの決意では駄目なんですね。もう政府全体、省庁全体がその思いで進めていかなければ、やはり日本の環境、世界の環境を守ることもできませんし、逆に言えば、経済と環境の両立とおっしゃいました、そこが達成できるということにはならないわけです。その意味では、是非ともリーダーシップを発揮していっていただければなというふうに思います。
  そして、内閣府の方にも是非ともお願いしたいなと思います。様々な特措法等々で、事業計画そのものは内閣府が承認なさったりなんなりする。でも、そこのところをしっかりと見極めながら、そして、費用対効果というのは計り知れない、それはもちろんそのときの経済の状況等々もあるでしょう。でも、私たちの政権は、まさに人のための、そして税の無駄遣いをやめるのだというふうに言ってきているわけです。その意味では、しっかりとやっぱり見極めながら、公共事業は始まったら止まらないというように言われてきました。私は、終えてしまってからの費用負担そして負荷というものを考える、だとしたら、今立ち止まるということも必要なのではないか、そんな思いの中で今回は泡瀬干潟埋立事業については本当に公共事業の在り方そのものについて考えさせられた、そんな事案でございました。
  是非とも、今、日本の置かれた経済状況、そして何よりも雇用状況、そして世界的な形での環境問題等々をかんがみまして、一つ環境省だけにということではなくて、全体各省とも本当に連携を取りながら政策の進めをお願いしたいな、そんなように思いますけれども。
  最後に、ちょっと質問がいろいろと重複する部分もございましたけれども、私はまさに取り組んでいく姿勢を持って今後の気持ちを表していただければと思うのですが、いかがでございましょうか。

○副大臣(大島敦君) 私は前原大臣の下で沖縄振興を担当しているものですから、先生のお気持ちは分かるんですけれども、前原大臣としては、泡瀬埋立事業については、御承知のとおり、一期は中断、立ち止まって考える、二期は中止と発言をしておりまして、また高裁判決を受けて、先ほど申し上げましたとおり、埋立ての事業に係る工事は今中断をしております。新しい土地利用計画を検討している沖縄市に対しては、事業の投資効果、需要見通し、採算性が計画の見直しにおいて重要なポイントとなるので、十分検討していただくようにお願いをしております。国としては、今後、市の土地利用計画がまとまり、計画が提出されれば、泡瀬埋立事業の取扱いについてしっかりと検討してまいりたいと考えております。
  以上でございます。

○相原久美子君 大臣の思いも分かりました。
  先ほど来申し上げておりますように、いわゆる環境問題だけではない、そして私たちは沖縄の経済活動、地域振興、不必要だと言っているわけではございません、本当に税を投入して沖縄が自立できるという道筋をつくるということが本来の目的でございますので、その点をしっかりと私どもも一緒になって考えてまいりたいと思いますけれども、御努力をお願いし、質問を終わります。
  ありがとうございました。