177-参-災害対策特別委員会-8号 平成23年05月25日

平成二十三年五月二十五日(水曜日)
    午後一時開会
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   本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○災害対策樹立に関する調査
  (東日本大震災に関する件)
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○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。
  三月十一日の大震災以来、本当に多くの方たちの御支援、そのようなことで今復旧の方へ向かっている、そんなことに感謝を申し上げながら関連の質問をさせていただきたいと思います。
  まず、経産省にお伺いしたいと思います。
  現在、立入禁止区域でライフラインの復旧作業に従事していらっしゃる方たちが大勢いらっしゃいます。今後、更に様々なお仕事でこの禁止区域に立ち入らざるを得ない状況だろうと思っております。
  そこで、ちょっとお伺いしたいのですが、現在従事している団体というのは、公益性があるとかいうことで町の許可を得て入っていらっしゃいます。災害対策基本法とそして原子力災害対策特別措置法では、区域の設定、立入り許可は市町村が出すことになっております。そもそも国のように保安院ですとかそれから安全委員会など専門家の集積のない自治体が、この立入禁止の設定それから立入りの許可、これを考えることそのものが私は問題なのではないかと思っているんです。
  実は、今回のように自治体そのものが壊滅状態になってしまって、この許可を与えるべき自治体はほかのところに移っている、地域の状況はさっぱり分からない、こんな状況の中でこの設定、許可、これを出すことに現行法上問題はないのか、政府の見解をお伺いしたいと思います。

○副大臣(松下忠洋君/国民新党 経済産業副大臣) 御指摘のとおり、二十キロ圏内の警戒区域、それから二十キロから三十キロ圏内のいわゆる緊急時避難のための準備区域をつくりました。同時に、発災当時のいろんな状況から、飯舘村や川俣町の方にもキノコのような形で計画的避難区域を設定しました。
  その中で、現在地にある役場、市役所の庁舎もありますけれども、遠くにあるところもあります。現地対策本部、それから我々含めて東京からも、もう繰り返し繰り返し市町村長さんのところをお回りいたしまして、警戒区域をつくるところも含めて、しっかりとそういう対応ができるような仕組みはつくって、現在、一時立入り等も含めて、公益立入り等も含めて準備をして進めているというところでございます。

○相原久美子君 現行法の御説明はいただきました。ただ、そこに問題がないのかということを私は指摘をさせていただいているわけです。ですから、今後のことになるでしょうけれども、自治体に判断を任せる、非常に酷なことでございます。是非御検討いただきたいと思います。

○副大臣(松下忠洋君) 委員長。

○相原久美子君 結構でございます。
  ちょっと時間が短いものですから、引き続き厚生労働省にお伺いいたします。
  労働安全衛生法では、労働者の健康管理、安全管理は各事業者の責任になっております。前段の質問で言いましたように、今現在、サイト外で様々な方たちが作業に従事していらっしゃる。そして、今後につきましても、恐らく家畜の調査、それから放置犬の捕獲、様々な形でいろいろな方たちが入っていかざるを得ない状況だろうと思っています。
  その方たちの作業基準、これがどうなっているのかお伺いしたいのと、それから、今回は未対応の放射能汚染であります。現実の対応としては事業者ではなくて国が一括管理をすべきではないか、そんな思いでお伺いしたいと思います。

○大臣政務官(小林正夫君/民主党・新緑風会 厚生労働大臣政務官) 警戒区域内に立ち入っての応急対策の実施に当たっては、労働者の放射線障害を防止するために原子力対策本部が示しました警戒区域への一時立入り基準、こういうものを定めてございます。その中で、個人線量計を着用すること、二つ目には、適切な防護服あるいはマスクなどを使用すること、三つ目には、退去後にスクリーニングを行って必要な除染を行うと、こういうことを確実に実施していただくことが必要である。
  そして、厚生労働省としては、これらの措置に加えて、測定された被曝線量を一日ごとに記録、保存して、日々の被曝線量を一日ごと、そして累計の被曝線量を一か月ごとに労働者に文書で通知をすること、二つ目には、作業場での喫煙だとか飲食についてはさせないこと、それと、警戒区域に立ち入る前に放射線被曝の有害性だとかあるいは保護具の取扱い方法等を含む安全衛生教育を実施をすること、こういうことが実施されるように事業者を指導しているところでございます。
  今後とも、国としては警戒区域内での作業を行う労働者の健康確保のためにこうした措置を徹底してまいりたい、このように考えております。

○相原久美子君 お伺いしますと、私としては、あくまでもこれは一時帰宅を基準にしたものとしか思えないんです。これからですと雨も降ります。そして暑くなります。そんな中で一定の時間作業をしなきゃならない方たち、そして、この放射線量、これは労働者に知らせても、労働者としてはどうしたらいいんですか。不安だけを持つことになってしまう。
  私は、もう少し国としてしっかりとした労働者保護の観点からの対策が必要であろうかと、そんな思いで、是非この先も屋外労働にかかわる方たちについてしっかりとしたやはり基準を定めていただきたい、要望させていただきたいと思います。
  引き続きまして、文科省にお伺いしたいと思います。
  今の点に絡むわけですけれども、実は放射線管理手帳制度というものがございます。この制度は、従来から法的根拠が曖昧であることが問題点として指摘はされておりますけれども、実は私は、現段階では、被曝線量の登録などの機能があったり、一定やっぱり評価できるのではないかと思っているのですが、この二十キロ圏内の汚染地域で作業する労働者、そして今後自治体の関係者、もう様々な形でいわゆるそこの地域に入っていかなければならないだろうと思っておりますので、そういう制度、これを実際に活用することはできないのかどうか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(倉持隆雄君/文部科学省研究振興局長) まず、放射線管理手帳につきまして御説明申し上げたいと思います。
  原子力施設におきます放射線業務の従事者お一人お一人の放射線量を正確に全国規模で一元的に把握、管理するということを目的といたしまして、財団法人の放射線影響協会の放射線従事者中央登録センターというところが被曝線量を登録管理する制度というものを運用しているところでございまして、この制度の下で、放射線業務に従事する方には全国共通の中央登録番号が付番をされました放射線管理手帳というものが発行されております。それで、この手帳には、その方の被曝歴であるとか健康診断歴であるとか放射線防護の教育歴等が記載されているわけでございます。そういうものでございます。
  今御指摘のことにつきましては、放射線の管理は非常に重要なことでございますけれども、それは、その業務の態様等がいろいろございますと思いますので、これはまたしかるべきところでの検討がなされるものと思っております。

○相原久美子君 私も一応この手帳の制度は理解した上で質問をしております。余り長い答弁をされますと、時間が限られておりますので、今後についてよろしくお願いします。
  小林政務官に是非お願いいたします。確かに、今のこの手帳制度、どうしても対象にはならないという状況でございますけれども、一括管理という意味ではやはり検討に値するだろうと思っておりますので、是非その検討もよろしくお願いしたいと思います。
  最後になります。総務省にお伺いいたします。
  今回の災害では、自治体の庁舎ごと津波に押し流された、それから自治体の職員、御家族の皆さんの犠牲者もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。そのような職員が、震災直後、避難所業務ですとか通常業務に二十四時間対応をしてきた。まさに今その状況が顕著に現れてきているのが、ストレスで倒れる方、そして本当に疲労で倒れる方ということが出てきています。
  現在は行政ルート、労働組合ルート、民間ボランティア等々の御支援をいただいておりますけれども、今後、この被災自治体の復興を考えると、本来の自治体業務と復旧復興の同時並行になっていくわけです。長期的な職員派遣等々も考えなければならないのではないか。政府の今後の検討についてお伺いしたいと思います。

○大臣政務官(逢坂誠二君/民主党・無所属クラブ 総務大臣政務官) お答えいたします。
  現在、被災地の現場で自治体職員の皆さんが本当に大変な思いをして仕事をされているということに対して、私もかつて自治体の職員をしていた者として心が痛む思いであります。しかし、それをどうやってサポートしていくかということが非常に大事だと思っておりまして、現在、相原委員が指摘されました、今後やっぱり長期的な派遣というものも必要になると思っております。
  現在、総務省で全国知事会などとも協力しながら、自治体の意向を受けて、どういう職員をどういう場面で派遣をしたらいいかということを、マッチングの作業なんかもやらせていただいております。このことによってこれまで八百五十名程度の職員のマッチング作業をやっているところですが、今後、よりそれを丁寧にやらなきゃいけないと思っています。
  それで、どちらかといえば、これまではお伺いをして、どのぐらい人が必要ですかということを聞きながらやっていたんですが、それだけでは十分ではないというふうに思っておりますので、こちらから出向いていって、総務省の職員が行って、現地の状況を把握して、そしてニーズを掘り起こして、その上でこんな人材が必要なんじゃないですかというようなことも取り組んでまいりたいと思っております。

○国務大臣(松本龍君/民主党・無所属クラブ 環境大臣・内閣府特命担当大臣(防災) ) 大変重要な御指摘だというふうに思います。
  私も陸前高田に行きましたら、四分の一の職員の方が死亡されたということもあって、総務大臣といつも一緒ですけれども、いつもやっぱり自治体の職員のことを考えておられます。例えば仮設住宅を造っても、恐らく自治体の職員の方は最後ですよね。皆さんを入れていって最後です。ですから、そういうケアをしていかなければならないということで、総務大臣、今懸命にそういった作業に取り組んでおられます。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  いずれにしても、原発については早急な収束を図らなければならない。ただ、その早急な収束を図るために、いろいろな労働者がそこの中で頑張っているわけです。是非、労働者の健康管理、安全管理、しっかりと国が責任を持っていただきたい。それから、これから復興に向けて、自治体の職員、そして周辺の住民の皆さん、いろいろな形で協力をし合っていく、そのときに自治体がしっかりとリードしていけるような、そんなサポートも国にお願いいたしまして、質問を終わります。