179-参-予算委員会-4号 平成23年11月16日

平成二十三年十一月十六日(水曜日)
    午前十時開会
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   本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十三年度一般会計補正予算(第3号)(
  内閣提出、衆議院送付)
○平成二十三年度特別会計補正予算(特第3号)
  (内閣提出、衆議院送付)
○平成二十三年度政府関係機関補正予算(機第2
  号)(内閣提出、衆議院送付)
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○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。
  昨日に引き続き、被災地関連に関して質問をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
  昨日は、厚生労働大臣から被災地の雇用について、今後の課題、長期的な雇用が必要なんだということでお話をいただきました。そして、農水大臣からは、水産業の立て直し、まさに皆さんが出ていかれるまでの段階を踏みながら、本当に生業を続けていける、そんな政策をこれから打っていっているということもお話しいただきました。
  そこで、もう一つ被災地での課題があるんです。実は、被災地では特に女性の雇用が厳しいという現実がございます。統計の上でもこの数字が出てきているわけですけれども、報道では、パートの受皿であった水産加工業、それから縫製業、ここが壊滅的にやられてしまった。女性も今、地域的な課題もございますけれども、年齢の制限がない、それから時間の制限がないという意味で、こういう受皿がなくなってしまったことによる雇用の喪失というのは非常に大きいのだと思います。
  こういうことに関して、女性の雇用問題、何か考えていられることがあるのか、お聞きしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君/民主党・無所属クラブ 厚生労働大臣) 委員がおっしゃいますように、パートの女性の労働者などが多かった水産加工業などで非常に大きな被害を受けまして、そのため女性の求職者の数が前年度比で非常に増加をしているなど、厳しい状況にあることはよく認識をしています。
  それで、「日本はひとつ」しごとプロジェクトのフェーズ3、この第三次補正に盛り込んでいますが、産業と一体になったこれからずっと働き続けられる仕事をつくると同時に、もう一つは、県に基金は積むんですけれども、市町村が使い勝手よく、企業とかNPOなどにも委託できる形で女性を活用する、そうしたものに対してしっかりと支援をしていきたいというふうに思っています。
  いつも弱い立場に置かれることが多い女性の労働者が、希望するところで一人でも多く働けるようにしっかり取り組んでいきたいと思っています。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  一番の問題は、私は、これは大都会では考えられないことだと思うんですけど、地域ぐるみで家族単位で働いてきた、この良さをやはり生かしていくべきなんだろうと思いますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
  それから、十月三十日付けの報道で、被災者雇用開発助成金、それから雇用調整助成金など、国の助成要件が厳し過ぎてなかなか使い勝手が悪い、そのような報道がございました。これを意見として検討していただいたのかどうかと、それから今回、事業復興型雇用創出事業、それから震災等緊急雇用対応事業、これなんかも用意されているようですけれども、この辺についてもこういう懸念がないのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君) おっしゃるように、被災地の雇用を支援するための国の助成金としては、休業などによって労働者の雇用を維持した事業主を助成する雇用調整助成金、また被災者を雇い入れた事業主を助成する被災者雇用開発助成金などがあります。
  おっしゃるように、使いづらいという御指摘も踏まえまして、その被災地のニーズ伺いながら、これまでもできる限りの対応はしてきたつもりでございます。今御紹介したようなフェーズ3の二つの大きな取組につきましても、是非被災地の御意見を伺いながら、少しでも使いやすいように工夫をさせていただきたいと思っています。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。せっかく用意したものが使われないということになると、これは我々としてもいかんともし難い。地元の声を聞くということの姿勢が一番大事だと思いますので、なるたけ柔軟な対応をお願いしたいなと思います。
  それから、ちょっと御紹介したいと思います。関西学院大学の山中茂樹教授の論文で、阪神・淡路大震災後の災害復興公営住宅で中抜け現象というのがあったようです。これは、復興住宅に入居している家族を対象に、被災前、そして震災直後、現在、この家族構成の変化を定量的に調べた結果でございます。六十歳以上と十歳未満の階層は増えている、しかしながら二十歳代から五十歳代の働き盛りの階層だけが激減していたと、これを中抜け現象というようでございます。変化の理由というのが働く場を求めての別居であったということでございます。
  地域の実情は違うかもしれません。しかしながら、ここで私たちは、雇用と町づくりというのが一体のものでなきゃならないのだということをある意味思い知らされた、そういう案件だと思います。
  ですから、復興基本方針の、全員参加型・世代継承型の先導的な雇用復興、兼業による安定的な就労を通じた所得機会の確保等の支援は重要であると位置付けされているんですけれども、この具体的なもの、もし今回あればお知らせいただければと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君) 御紹介をしているような今回の第三次補正での取組は、復興基本計画、基本方針に盛り込まれたものに基づいてつくってございまして、一つは、その地域の産業と一体になって、農林水産業ですとか製造業、あるいは新しい時代の再生エネルギーですとか、それから地域包括ケア、そうしたようなものを、東京の方でも各省連携して推進会議をつくっていますが、地域の各県ごとにも協議会をつくって、出先機関などともちゃんとやりながら、そういう形の、産業と一体になったものをしっかり一つはつくっていく。
  それからもう一つが、今おっしゃったような女性や若者、高齢者の方々のモデル的な活用をするような事業という、それをそれぞれ使い勝手を良くして、今御紹介もありましたそのモデル創造事業の方は、これ両方合わせて千五百十億円を積んでおりますので、そこで本格的な雇用をしっかりつくって働き続けられる環境をつくり、その中抜け現象などが起こらないようにきめ細かに対応していきたいというふうに考えています。

○相原久美子君 中抜け現象というこの言葉だけでとらえるとそう大きな問題じゃないように感じるんですけど、要するに家族崩壊なんですね。地域のコミュニティー、それから家庭のコミュニティーという、まあ家庭の場合はコミュニティーと言わないと思いますけれども、そういうことをやはり大事にしていかなければ将来の町そのものも壊れてしまう、私は本当にここを懸念しています。
  少なくとも、この東北三県、今まさに高齢化、この先端を行ってきた、これを何よりも食い止めなきゃならないとすると、世代をしっかりとやはり巻き込んだ形で町づくりをすることが必要なんだと思うんです。それは、申し訳ございません、答弁要りませんけれども、総理大臣、しっかりと認識をしていただきたいんです。厚生労働省の雇用だけの場でもつくれない、町づくり全体でこれはいかなければならないことだろうと思います。是非、限界集落をこれ以上つくらない、その意味でお願いをしたいと思っております。
  それでは、次、被災自治体には限りませんけれども、地方自治体というのは、ずっとこの間、集中改革プランによりまして職員の人員を削減してまいりました。今回は本当にそれが大きく影響する状況になりました。なぜなら、被災自治体の自治体の職員は、自らも被災者でありながら被災の方たちの対応をしなければならないという状況になりました。
  後ほどメンタルのところでも触れますけれども、自治体職員は疲弊しております。公共サービスは、住民の皆さんの安心、安全のためのこれはライフラインです。今被災地が本当に避難地域たくさん持って、そしてなおかつ、その中でどうしても住民の対応をしなければならない、復興計画もこれから大きく出てくる、そんな中で、残念ながら今人員が十分な人員とは言えないだろうと思います。その中にありまして、各自治体から、それから国から応援をいただいている、そのような状況だろうと思います。
  この実態と、しかしながら、今後何年掛かるか分からないこの復興事業に実際に自治体の職員数をどう考えていかれるのか、具体的なところをお伺いできればと思います。

○国務大臣(川端達夫君/民主党・無所属クラブ 総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)) お答えいたします。
  先生御指摘のように、被災地域の市町村の職員さんというのは、大変自らも被災者の方が多くおられますが、大変御苦労な中で、復旧復興、今は計画を作るというのが主な段階ですが、この補正予算が通りますと、いよいよ実施ということでまた膨大な作業が待っているという状況にあると。大変御苦労いただいていることは承知をいたしております。
  そういう中で、基本的な市町村の職員をどうするかはそれぞれの自治体のお考えになることでありますけれども、やり方としては、新たに採用すること、それから臨時、短期的な仕事に関してはそういう期限付の人を雇用するとかいう対応もありますが、それだけではとても間に合いません。
  そういう意味で、現在は、市町村のそれぞれのいわゆる縁故といいますか、防災協定を結んでいる姉妹都市等々に応援を求められるという自助努力と同時に、総務省においては、それではとても足りないから、あるいは専門的にこういう仕事の人が欲しいということに関して、市町村から県を通じて総務省の窓口に言っていただいて、それから全国の市町村会を通じてマッチングして手当てをするということで、最大限御希望にかなうように調整をしておりますので、是非ともその部分できめ細かく対応してまいりますので、御活用いただいて支えてまいりたいと思います。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。
  今一番懸念されていますのは、いわゆる保健師さんですとか医療関係の方たち、こういう分野も非常に少ないという状況の中で、実は住民が離散している中で対応をしなければならない、このような厳しい状況に陥っております。マンパワーの必要な現場にはマンパワーを入れるしかないわけです。その意味で、是非とも地元の御希望を十分に酌み取っていただいた対応をお願いしたいと思います。
  そして、関連なんですけれども、地域医療の分野、人材不足がこれ全国的な課題ではあるわけですけれども、被災地では住民の離散等々によりまして医療機関が、民間の医療機関ですともう経営が成り立たないということで閉鎖すると。結果、そこに働いている方たちは解雇になる。自治体立病院でも、実はやはりいっときは患者さんが増えました。しかしながら、今患者さんが激減しているという状況にございます。
  医療機関を、これを潰すわけにはまいりません。そこで住んでいらっしゃる方たちがいる。この安心を担保しなければならないわけですけれども、しかしながら、酷な話ですけれども、医療機関に働いている方たちも先の展望がないということによって退職をしていくというような状況も見受けられるわけです。
  医療従事者の流出、これは地域医療の崩壊を招くということになります。もちろん全国的な課題ではありますけれども、被災県にとって地域医療体制の維持、これをどう考えていらっしゃるのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君) 被災地での医療従事者の確保は本当に緊急を要する課題だと思っています。
  全国の医療関係団体で構成をする被災者健康支援連絡協議会、この協力を得まして、医療機関ごとのニーズに合わせた医師などの派遣を調整をしているというのが一つございます。
  それから、都道府県ごとに設置する地域医療再生基金について、被災三県に対しまして交付額の上限である百二十億円、これを確保しまして、医師などの派遣に必要な費用ですとか医療機関の人材確保支援にも活用できるようにしております。
  さらに、福島県内で避難していた方々が帰れることになった地域、そこに厚生労働省の相双地域医療従事者確保支援センター、これを十月七日に設置をいたしまして、現地でのニーズの把握などの活動をこちらから人を出して行っています。こちらも、被災者健康支援連絡協議会の協力などを得ながら、福島県内でも人材の確保に努めています。
  こうした対応に加えまして、三次補正予算で、被災三県の中でも特に津波などによって町全体が被災した地域の医療提供体制の再構築のために、地域医療再生基金の積み増しを七百二十億円計上していまして、これで医師や看護師などの人材確保、それから人口が減ったことによって経営が悪化した医療機関への支援などができるようにしています。
  今後とも、被災地での医療提供体制の確保に被災県と緊密に連携を取って取り組んでいきたいと思っています。

○相原久美子君 ありがとうございます。是非よろしくお願いしたいと思います。
  それでは次に、被災地のメンタルヘルスの課題について取り上げていきたいと思います。
  復興基本方針にあります、「被災者が安心して保健・医療(心のケアを含む。)」を受けられるようと記述がございます。具体的にどのような被災者の惨事ストレス対策を行っているのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君) 大震災の発生直後から各都道府県の協力をいただきまして、精神科医、看護師など四人から五人に成る心のケアチームというのをずっと派遣をしてきました。十一月十一日までの累計で延べ五十七チーム、三千三百五人が活動をしています。
  被災者の方の生活の場が仮設住宅ですとか自宅に移る中で、PTSDの症状が長期化をしたり、うつ病ですとか不安障害の方が増加したりすることが考えられます。このため、心のケアに当たる専門職の人材、これを確保しまして、仮設住宅などで被災者の傾聴というか、話を聞いたり必要な医療支援を行うこと、またその活動拠点となる心のケアセンターを設置をするなど、三次補正予算に盛り込んでいるところです。
  大人の方はもちろんのこと、子供の心のケアもまた別の仕組みをつくってやろうとしておりますので、取り組んでいきたいと思っています。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思いますし、それからあと検討いただければと思うのが、もちろんメンタルになってからの対応というのも必要です。しかしながら、そこへ行くまでの間、これをいかに防ぐかという前段が必要なわけです。その意味では、NPO等々の活動というのは私はすごく有効なんだと思うんですよね。ですから、お話を聞いてあげるという人たち、そして一緒に先を考えるという人たちが近くにいてくださるだけで相当違うだろうと思いますので、そういうことも御検討いただければと思いますので、お願いしたいと思います。
  それから、少し実例を挙げてまいりたいと思います。宮城県の石巻市では六月から東北大による自治体職員の健康調査が行われました。先ほども申し上げましたように、自身も肉親を失ったり住宅が流されたりの被災者でありますけれども、被災住民の対応に追われております。南三陸町では三十六人の職員が死亡いたしました。家族を失った職員もおります。労働組合の調査では、震災発生からの四か月半で取得した休日は五日とか、全体でも、一か月間で二日未満の休日しか取れなかった職員が二割にも上っています。
  先日、私どもも福島県の浪江町の視察に参りました。浪江町は、まさに自治体の現場全てが二本松市にある男女共生センターに移って業務を行っております。行政機能を果たせるんだろうかというような非常に狭い中で業務を行っておりました。
  職場環境がこれだけ劣悪な状況があったり、自身が被災者であったり、職員が半数近く死亡されたりという、こういう状況の中で、実は国立精神・神経医療研究センターの吉川武彦さんの講演の中に、阪神・淡路大震災の際の神戸市職員の自殺を取り上げております。震災発生後、三か月過ぎくらいから職員の自殺が頻繁に起きてきたということでございます。まさに今の時期が一番大変な状況になってくるということです。目の前の被災者の対応に追われている、そうすると自分自身も被災者であるにもかかわらず家族のケアができない、一旦職場から戻ると家族からも責められてしまうという、このような状況の中で職員がどんどんどんどん疲弊していっているわけです。
  このような現場がございますことから、自治体職員に関して、財団法人地方公務員安全衛生推進協会に委託して対策が取られているというふうに聞いております。その内容、現段階までの経過、実効性、そしてまた消防職員等はどうなのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、ほとんど自らが被災者である職員さんが、被災者の皆さんの対応、それから先ほど、復旧復興の仕事の忙しさ、大変な負担の掛かっていることは事実であります。そういう意味で、今委員御指摘のように、地方公務員災害補償基金の事業として、心の健康ケア対策事業というのを実施しております。それまでに、四月十四日と七月十二日付けの通知で、職員の健康管理、安全衛生対策については基本的にはお願いをしているんですけれども、この基金事業がございます。
  これは、被災地の自治体に臨床心理士など専門家を派遣して研修あるいは個々の相談等々を実施するものでありまして、八月二十三日から要望のあった自治体から随時実施しておりまして、これまでに十六団体で実施をしております。今若干お触れいただきました例えば浪江町ですと、研修ということで、百名の皆さんに九月二十八日に臨床心理士が一名行ってそういう研修を一日行ったというふうなことをやっております。
  一方、消防職団員に関しましては、これはまた別の意味を含めて大変な心の負担の掛かる仕事でございまして、これはまた別の仕組みがございまして、被災地の要請に基づいて消防庁独自に精神科医等の専門家を派遣して、これまでに合計で十一か所で実施をいたしております。さらに、今般の三次補正でも、専門家の派遣を行う経費の増額、あるいは惨事ストレスの対策を広くまとめる相談会の開催経費等々を要求しているところでありまして、これも消防署員、それから消防団員、担当する部署は違いますけれども、仕組みとしては同じような仕組みで、要望、要請があれば実施できるという仕組みになっておりますので、引き続き被災地で十分な活動ができるように適切に対応してまいりたいと思いますし、こうした事業を通じてメンタルヘルスをしっかりとやるように支えてまいりたいと思っております。

○相原久美子君 私、伺いますと、研修って本当に意味があるんでしょうかと思っちゃうんですよ。実は、今この状況というのは、本当にもう追われて追われてしまってゆとりがなくなっている、そんな状況なんだろうと思うんです。研修も必要だろうとは思いますけれども、実はメンタルにならないためには何が必要なのかといったら、休養が一番なんですね。ところが、休んでしまうとほかの人たちに大きな負担が行ってしまうというジレンマに陥って、結果として皆さんが疲弊していくという状況になっているわけです。ですから、先ほど申し上げましたように、マンパワーの必要なところには何としてもマンパワーを注入していくという、この姿勢が必要なんだろうと思っております。ある意味で、二次被害者を出さないのだと、こういうやっぱり姿勢をしっかりと持っていただくということが必要なんだろうと思っておりますので、是非ともよろしくお願いしたいと思います。
  次に、被災地の放射線管理、そして健康管理課題についてお伺いをしたいと思います。
  私も、五月の二十五日の災害対策特別委員会で、福島第一原子力発電所の二十キロ圏内で働く労働者について、実は原子炉施設内における健康管理手帳を持っていらっしゃる労働者の方がいらっしゃいまして、そういうような長期的管理ができないかということで質問をさせていただきました。そのときには、通知で、個人線量計を持つこととか、防護服、マスクの使用とか、スクリーニング、そして被曝線量の累積を一か月ごとに通知するというような、そういう対応をしますということでその通知文書を出しますということでございました。しかしながら、ここでも言えることは自治体の職員の部分でございます。
  八月二十一日の新聞によりますと、自治体職員の被曝管理がなされていないという指摘がございました。もちろん、これは一義的には自治体の首長等々の問題であろうかと思いますけれども、実は被災地に一時立入りをする、住民の方は一日二時間というような規定がございますけれども、先ほど来申し上げているように、人がいない中で結果としてやりくりをしているという状況なものですから、一日いっぱいいるという方が出てきてしまったりとか、そして半日もやはり従事しているというような形が出てきているわけです。ですから、そういう状況を見ながら職員の被曝管理の徹底というのが具体的な形でなされなければならないと思っております。
  その点についてどうお考えでしょうか、お願いいたします。

○国務大臣(川端達夫君) 福島県内においての自治体職員の放射線障害の防止という意味でのいわゆる健康管理、それから作業のいろんな基準の指示徹底というのは極めて重要な問題であると我々も認識をしております。
  そういう意味で、先ほども若干触れましたけれども、四月十四日と七月十二日の通知で職員の健康管理、安全管理、安全衛生対策についてはしっかりやるようにとお願いしておりますが、さらに五月に厚生労働省が、今委員御指摘の部分は、厚生労働省から二十キロ圏内における作業に係る措置に関する通知というのが出されました。一時立入りのリスクの周知や立ち入る際の装備、スクリーニングの実施、あるいは個人線量の計測による適切な被曝の管理等々、細かく書いてあります。
  これがしっかり周知徹底をされなければいけないということで、厚生労働省から県に通知はされているのですけれども、念のためでありますが、総務省といたしましては、実際の福島県の職員の健康管理担当部局にじかに徹底するようにと改めて我々からもお願いをいたしました。そして、漏れなく、きめ細かく本当にしなければいけないということが手抜かりがあってはいけませんので、そういう意味で、いろいろと我々も市町村の皆さんに実情を日ごろの接触の中でお聞きする中で、実は初めのいろんな多少の混乱があった時期に現場にいた人が検査から漏れていたというふうなことも後で分かりました。それはしっかりするようにというお願いをいたしたりしまして、総務省としても、現地に職員を派遣して詳細を見る中で、これはできているのか、これはちゃんとなっているのかということも含めてフォローをする中で、現時点においては福島県がしっかりと職員の健康診断を順次実施しておりますので、現在のところ、その結果として特段の支障があると聞いておりませんけれども、よりきめ細かく、抜かりないようにやれるように我々としてもしっかりと注意喚起、情報提供の徹底を図ってまいりたいというふうに思っております。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。きめ細かくというのが必要なんだろうと思っております。
  これは、二十キロ圏内で作業に当たっていただいている労働者の方というのは自治体職員の方ばかりではありません。様々な形で、本当に命を懸けてということが大げさではないくらい頑張っていただいている、そんな状況だろうと思っています。
  二十キロ圏内で作業に当たっている方の部分で、厚生労働省の通知がどうも事業者責任ということが私は大きいような気がするんですね。今回のような想定外と言われる事態に対して、私は、事業者責任だけでよいのだろうかと、そういう疑問を感じるんです。もちろん、この間、厚生労働省の通知文というのは幾つか出ております。私も承知はしておりますけれども、これはあくまでも基準でして、長期的な健康管理と言えるものではないと思うんですね。
  ですから、是非長期的な健康管理という視点から御検討をいただきたいと思いますし、昨日でしたか、いわゆる委員会での何か検討の結果が出たというような報道もございましたので、そこもちょっと説明いただければと思います。

○国務大臣(小宮山洋子君) 厚生労働省では、今年八月に原子力災害対策本部が市町村による除染実施ガイドラインというのを定めましたので、それに基づいて今年九月に事業者が労働者の放射線障害防止のために実施すべき事項を定めた通達を出しています。
  おっしゃるように、通達出しただけでは駄目なので、福島県主催の除染作業に関する講習会で各事業者に対して厚生労働省の方から講師が行って説明をする、このような対応もさせていただいています。
  今御紹介のあったその検討会ですけれども、これは、放射性物質の除染作業とか廃棄物処理などの作業で放射性物質汚染対処特措法によって環境省が作業の基準などを来年一月一日までに定めることになっています。それを踏まえまして、厚生労働省で除染作業での放射線障害防止のための新たな規則、省令を制定する方針で、そのための検討会を行っています。
  ここでは、作業場所の線量を把握してそれに応じた被曝線量管理を義務付けることですとか、健康管理の在り方など、今後、長期にわたってしっかり健康管理できるようなこともやっていきますし、それから、当面のそこで対処すべきことについても盛り込みまして、報告書を取りまとめて必要な事項についてしっかりそれを盛り込んでいくと。これも出しただけではなくて、あとフォローをちゃんとしていきたいというふうに思っています。

○相原久美子君 是非よろしくお願いいたします。
  放射線というのは目に見えないだけに気の緩みというのが出てきかねない、こんなものだと思っております。是非ともしっかりとしたフォローをお願いしたいと思います。
  次は、私たち、福島の仮設住宅にお邪魔をいたしましたときに、住民の方から、今後何らかの症状が発生したとき証明のできるような、いわゆる被曝管理手帳のようなものを考えていただきたい、それだけ不安なんだと思いますけれども、そういう声をいただきました。
  原子力災害対策本部が五月に決定した原子力被災者への対応に関する当面の取組のロードマップによりますと、地域住民の長期的な健康管理について、調査結果を踏まえ実施方法の具体的な検討を行うとされております。住民の健康管理の前提となる放射線量の推定等々について終了したのか、また、今後について具体的な検討は着手されているのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(枝野幸男君/民主党・無所属クラブ 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構)) 福島の皆様方の中長期的な健康への不安にしっかりと対処するべく、二次補正予算で原子力被災者・子ども健康基金を福島県に創設をいたしました。この基金を活用して県民健康管理調査を実施中ということでございまして、基本調査については、浪江町、飯舘村、川俣町の山木屋地区を対象に六月二十七日から先行調査を実施をいたしております。
  その結果を踏まえて、八月二十六日からそれ以外の地域の福島県民の皆さんに対して質問票の送付を開始し、順次回答がなされている状況でございます。なかなか過去の三月の記憶に基づいて書いていただくということで御苦労、御迷惑をお掛けをしておりますが、できるだけ可能な限り記憶を喚起していただいて、正確な記入をして、そうしていただけば、それがデータベース化されまして、万が一にも将来、健康不安、健康に問題が生じたときに被曝との関係についてしっかりと裏付けができるというためのベース、土台はできております。
  これらに加えて、お子さんたち、十八歳以下の皆さんの甲状腺の調査であるとか、それから避難地域の皆様方の中で必要と認められた、つまりたくさんの被曝を受けていると思われる皆さんについては、白血球分画等の検査を含む健康調査などを十月から始めているところでございます。さらに、妊産婦の方を対象とした調査も実施する予定でございます。
  こうした形で、総合的にできる体制を取りまして、健康に対する不安を少しでも解消できるよう、更に努力をしてまいりたいと思っております。

○相原久美子君 是非よろしくお願いいたします。
  それでは、被災自治体の財政課題についてお伺いしたいと思います。
  被災自治体にありましては、住民の減少ですとか地方税収の落ち込みなどが懸念されます。被災地がこれ以上冷え込むことのないような従前どおりの対応をお願いしたいというような要望が上がっているかと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(川端達夫君) 今般御審議をいただいております第三次補正予算では、いわゆる東日本の震災に係る復旧復興事業の実施のための特別の財政需要等を考慮して、震災復興特別交付税、これで一兆六千六百三十五億円増額確保することとしておりますが、御指摘のいわゆる地方税法の一部改正等の施行による地方税の非課税措置等の減収額、いわゆる震災に伴っていろんな部分で減税した部分、それから東日本大震災特別財政援助法第八条に規定する地方税の減免によって生じる財政収入の不足額については、その全額を一般財源である震災復興特別交付税で措置することといたしておりますので、その分で手当てをさせていただきたいと思っております。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  とにかく私は思うんですね、復興というのは新たな町をつくるのではなくて、取りあえず今までの状況にやはり戻すということが基本なんだろうと思っているんです。皆さんがまずは安心して今までと同じ生活ができる、そして、その上に立って新たなやはり将来に向けた町づくりをしていく、これが被災の方たちの本当の願いではないかと思います。
  その意味では、これから様々な計画が立てられていって、これを実行して、そして被災地の皆さんにこたえるべくの結果を出さなければならないわけです。その意味では、本当に我々全ての国会議員、そして全国民が一緒になってこの計画を実施していくということが今一番重要なんだろうと思っております。
  その意味で、今回の予算案、そしてこれをきちっと保障していく関連の法案、これを私たちは早急に成立をさせ、復興にみんなで全国民が一致して進んでいく、そんな思いを達成していきたい、その思いで質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。