179-参-総務委員会-5号 平成23年11月29日

平成二十三年十一月二十九日(火曜日)
    午前十時開会
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   本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成二十三年度分の地方交付税の総額の特例等
  に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
○東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が
  実施する防災のための施策に必要な財源の確保
  に係る地方税の臨時特例に関する法律案(内閣
  提出、衆議院送付)
○経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を
  図るための地方税法等の一部を改正する法律案
  (第百七十七回国会内閣提出、第百七十九回国
  会衆議院送付)
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○相原久美子君 おはようございます。民主党の相原久美子でございます。本日は、財源の部分についての法案について質問をさせていただきたいと思います。
  今回の震災によりまして被災しました地方公共団体、ここは元々財政力が弱い、それから人口構造的にも過疎化、少子化が進んできた、そんな地域でございます。それゆえに、今回の各種の国庫補助事業の地方負担分、これがゼロになるということは、被災地方公共団体にとっては非常に評価するものだろうと思っております。その観点から、幾つか質問をさせていただきたいと思います。
  まず第一に、今回の震災復興特別交付税の措置対象、これ三つになるかと思います。まずは第三次補正予算に伴う地方負担部分、そして第一次、第二次補正予算に伴う地方負担部分、そして三つ目が地方税法の改正に伴う地方税等の減収の部分、この三点になろうかと思いますけれども、この三点、国庫補助事業の進捗状況、それから地方税等の減収額の把握、これは一定の期間が掛かるのではないかと思います。震災復興特別交付税はこれらの把握がなされてからと思われますけれども、おおよそいつごろに、このような地方の減収額ですとか負担額の把握ができるのか、そして震災復興特別交付税を交付できるのか、見込み等についてお伺いしたいと思います。

○副大臣(黄川田徹君/民主党・無所属クラブ 総務副大臣) 震災復興特別交付税の決定、配分の時期ということでありますけれども、今後年度内に見込まれます、お話しのとおりの国庫補助負担金の交付決定に伴う地方負担額、どのぐらいになるか、それからまた地方税等の減免措置に伴う減収額、これがどのぐらいになるか、これ的確に把握いたしまして、そして算定してまいりたいと思っております。それで、これ年度末ぎりぎりまで掛かると思っております。しっかりと把握していきたいと思いますので、それで来年三月を目途に決定、配分するという、こういう考え方でおります。
  それで、予算措置はされても、なかなか事業の執行ということでこの平成二十三年度内に皆終わるというわけにはいかないと思います。むしろ繰越しが多くあるのではないかと、こう思っております。
  そこで、繰り越された場合における復興特別交付金の一部を平成二十四年度にこれ交付できることになっておりますので、その場合は事業の進み具合、進捗状況を見まして的確に決定、そして配分していきたいと、こう思っております。

○相原久美子君 それで、今の被災地方公共団体というのは、現在でも通常の業務相当多くなってきている。そして、これから復興にかかわる業務が重なってまいります。その上に、来年度予算編成作業も実は入ってくるわけです。本当に現場は大変な思いになると思います。
  そういう上で、この震災復興特別税にかかわる業務が対応を求められるということになりますと、現場にとっては過重な負担となります。そこで、少なくとも震災復興特別交付税にかかわる事務作業につきましては被災地方公共団体の負担が軽減されるような考え方は総務省におありでしょうか、お伺いいたします。

○国務大臣(川端達夫君/民主党・無所属クラブ 総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)) おっしゃるように、被災自治体では、限られた人員の中で復旧復興のいろんな事業計画の策定や、今言われた来年度に向けての予算編成等、大変な状況の中で全力で取り組んでいただいている現状でございます。
  そういう部分で、今回の震災復興特別交付税に関する事務作業についても、手当てをするということはいいことなんですが、これで大変な事務に掛かってはいけないということで、一つは、この法案が成立させていただいたら直ちに震災復興特別交付税の具体的な算定方法に関する省令を定めて、こういうやり方ですよということをできるだけ早くにお示しをすることで、自治体が少しでも余裕を持って準備をしていただくということをまずしたい。
  同時に、国庫補助負担に係る地方負担額の把握などにかかわる事務作業もありますので、これは補助事業等を所管する関係省庁とも連携をしながら、被災自治体において極力負担とならないような仕組みでやっていただくように特に留意していただきたいというふうにお願いをしているところでございます。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。
  これに関連するわけですけれども、私は先日の予算委員会で、この被災地方公共団体、もう本当に現場が悲鳴を上げているというお話をさせていただきました。現在でも震災復旧のために相当努力をされてきた、そしてこれからまた復興にかかわってくるということになりますと、なおさらに過重負担になっていくだろうと思います。そして、復興ということになりますと、結構長い期間が必要になります。この長期対応での人員について、総務省として、公共サービスを低下させないということの原点でどのように考えていらっしゃるか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君) いよいよ本格的な復興計画を作るという段階にも入ってきました。被災自治体においてのマンパワーが大変タイトであるという中で御苦労いただいているのが現実でございます。
  そういう中で、それぞれにおいて新たな採用をしていただく、それから、期間を定めての臨時あるいは非常勤の職員、任期付職員を充てること等でそれぞれがいろいろ努力をしていただいて支えていただくというのは基本にあるわけですけれども、そういう中で総務省としては、そういう行政ニーズでこういう専門の人たちをこれぐらいの人数、これぐらいの期間欲しいというニーズに対して、それを総務省が窓口的にお受けをして全国の支所とも調整をしながらマッチングをするというお手伝いを今させていただいているのが一つでございまして、これは中央省庁においても同じようなことをダイレクトの分もやらせていただいております。
  そういう部分で、事務量の増加に伴う必要なマンパワーを可能な限り確保されるように、そして公共サービスがしっかり提供されるようにというのは大前提でありますので、いろんな形で総務省としてはお手伝いをすると同時に、アドバイスも含めて相談に乗ってまいりたいというふうに、きめ細かく対応してまいりたいと思っております。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思います。マッチング作業をしていただくのは結構なんですけれども、実はこれからまさに長期的な形で対応しなければならないわけですから、その意味では短期の派遣ではなかなか間に合わなくなると思いますので、そこは十分注意をしていただきまして自治体の相談に乗っていただければと思います。
  それから、震災復興特別交付税の対象となる地方負担部分の見込みでございますけれども、現時点では大体一兆六千億円程度というように推計されております。しかし、今後具体的に復興が進められていきますと、かなりその事業自体を上回っていくのではないかということも予想されます。その場合、地方公共団体に負担が生じないように震災復興特別交付税の増加を図る必要があるのではないかと思われるわけですけれども、これについてはどのような方針でいかれるのでしょうか。

○国務大臣(川端達夫君) この震災復興特別交付税は、集中復興期間中ということで、平成二十三年度から二十七年度の復旧復興対策として必要と見込まれる支出十九兆円程度について特別に財源を確保して対処するということに併せて、これまでにない対応として、地方の負担分を実質ゼロにするということの地方交付税の増額ということでつくった制度であることは御案内のとおりでありますけれども、平成二十四年度以降もこの集中復興期間中の復旧復興事業に係るいろんな部分は新たに増えてくるということは、当然ながらこれまずは最低限のということでありまして、ということで、新たに生じる場合が起こり得るというふうに思っております。そういう部分の震災復興特別交付税の別枠での増額を図りたいということでありますし、被災自治体に対しては同様の措置を講じてまいるということで臨みたいと思っております。

○相原久美子君 どうぞよろしくお願いいたします。安心して事業ができるという、やはりこの前提がありませんと、地方公共団体、なかなか手が付けられないという状況だろうと思いますので、よろしくお願いいたします。
  それから、今回、特別交付税で一千九百六十億円の取崩し型基金、これを創設するということでございます。この基金の趣旨についてお伺いしたいと思います。また、この基金は、復興にかかわるものであるのにもかかわらず、震災特別復興交付税としなかった。これは地方公共団体にとってはちょっと分かりにくいのかなと思うのですが、何か別建てとした理由があるのでしょうか。

○国務大臣(川端達夫君) 復興の交付金それから交付税等々で措置する以外に、今回基金をつくらせていただいた。これは、地域においては様々なニーズがございます。そういう意味で、いわゆる事業をやるということでの国からの交付金と、その地方負担分を特別交付税で見るという仕組み以外にもいろんなニーズが実はあります。そういうことで、単年度予算にも縛られずに様々なニーズに柔軟にきめ細かく対応できるというために、特定被災地方公共団体である岩手県、宮城県、福島県始め九県が取崩し型基金を設置したいという場合においては、第二次補正で増額いたしました特交の中から財政措置を講ずるということで、従来の運用型、阪神・淡路のときは運用型だったんですけれども、取崩し型にさせていただいた、趣旨はそういうことでございます。
  また、これを具体的にどのように使うか、どのように運用するかについては、これは各県の判断、額は決めさせていただきましたが、各県で条例を作って、その条例に基づいた基金の運用についてやっていただくということでございますので、きめ細かな事業を実施するという趣旨からも、県に渡しますけれども、市町村に対してもよく十分に意見を聞いて配慮した運営がなされるようにというお願いをしておりますし、期待をしておりますので、現在、それぞれの県においては基金の条例化に向けて準備が進んでいると伺っておりますので、趣旨に沿った効果ができることを期待をいたしております。

○相原久美子君 地元の声にこたえるという意味では非常に良いのかなとは思っておりますので、是非とも実効性をしっかりと付けていっていただければと思います。
  特別交付税というのは、これは被災自治体だけではありませんで、離島ですとかそれから公営企業への繰り出しとか除排雪に係る経費などが今まで組み込まれていたわけです。今回の震災で、被災していない地方自治体にもこういう形で毎年措置をされてきたわけですけれども、今回のように東日本大震災にかかわる特別な財政需要の一部が通常の特別交付税で措置されることによって、他の今まで措置されていたこの経常的な措置が影響が受けることがあってはならないと思うんです。
  そういう意味では、他の被災していない自治体の特交については十分確保されるというような見通しがあるのでしょうか、お伺いいたします。

○国務大臣(川端達夫君) 特別交付税につきましては、平成二十三年度の当初予算で一兆四百二十四億円、これに追加して東日本大震災の対応としては、一次補正で千二百億円、二次補正で四千五百七十三億円を手当てをいたしました。
  このうち東日本大震災に係る経費として、特交の特例交付ということで、四月八日に七百六十二億円、九月二十日に千七百四十八億円を算定、交付いたしました。加えて、復興基金について千九百六十億円、先ほどのお話の基金で手当てをするということでありますが、更なる対応も必要であろうというふうに見込んでおります。
  現時点では、被災自治体以外の自治体について、今年度の特交の見込みを立てることはなかなか難しいんですけれども、ほかにも災害もありました。それから、冬にいろんなことでの必要経費も発生するというふうに思います。
  過去、こういう非常に大きな災害、地震等が起こったときというのを年度を過去調べてみますと、被災自治体以外の自治体では総額として対前年度比で数%前後はやはり減になっております。そういう意味で、台風十二号など東日本大震災以外の災害、今後の除排雪経費等で様々な、自治体によっての伸び率が異なるというふうに思いますけれども、被災自治体以外の総額としてはある程度の減少、まあ若干でありますが、数%ぐらいは生じるのではないかというふうに見込んでおりますけれども、被災自治体以外の自治体についても、その財政運営に支障がないように実情をよく伺いながら特別交付税の算定を行うこととしたいと思っております。

○相原久美子君 今から少なくなるのではないかというふうに言われますと、非常に地方自治体としては厳しいわけです。今回は、被災県はもちろんなんですけれども、様々な形で被災にかかわって各地方公共団体に影響が出ております。ですから、そこの部分も十分勘案して、是非しっかりとした確保をお願いしたいと思います。
  それでは、東日本のこの部分で、今回新たにできます部分についてお伺いしたいと思います。
  東日本大震災からの復興を図る目的で平成二十三年度から二十七年までの間に実施される、この全国的かつ緊急に地方自治体が実施する防災、減災のための措置、これが約〇・八兆円というようになっておりますけれども、どのような施策を考えてこの額を算出されたのか、お伺いしたいと思います。

○副大臣(黄川田徹君) 地方負担分〇・八兆円の内訳ということだと思っております。
  地方税の臨時的な税制上の措置の対象とするこの全国的な防災あるいはまた減災の対策事業の地方負担分につきましては、これは第三次補正予算における全国防災対策費の地方負担の割合や、あるいはまた阪神・淡路大震災のときの実績等を勘案いたしまして、そして直轄・補助事業の地方負担分として〇・四五兆円程度、そしてまた地方単独事業として〇・三五兆円程度で、合計で〇・八兆円程度と、こう見込んでおるわけであります。

○相原久美子君 この措置されます〇・八兆円ですけれども、現在の約一千八百自治体で防災のための施策として使われるということですが、決して大きな対応になるとは思われないわけです。その意味では、これから事業をやっていく、防災のため、減災のためというときに、実際に地方税収入と事業の差が出た場合、これはどういうような対応をされるのでしょうか。

○副大臣(黄川田徹君) まずもって基本的な考え方といいますか、この復旧復興対策規模十九兆円のうち、全国の地方自治体で行われることが予定されております緊急防災あるいはまた減災事業の地方負担分、この〇・八兆円程度については、財源を国に依存するのではなく、共通の自治体の防災・減災対策として地方税において臨時的な税制上の措置を講ずることで地方自治体自らが財源を確保する、これ全体の考え方なんでありますけれども、事業が多いところ、あるいはまた少ないところ、やるところ、やらないところ、様々出てくると思います。そういう中で、この地方税の臨時的な税制上の措置によりまして所要の財源を総額としては確保しておるんでありますけれども、各地方自治体ごとの地方負担額や事業実施時期と、それから地方税の増収額やあるいはまた増収時期等の調整を行う必要があると、こう思っております。
  そこで、あらかじめ事業実施に際しては地方債によりまず財源を賄うということ。そして、その元利償還金について直轄・補助事業はその八〇%、そしてまた地方単独事業はその七〇%を普通交付税の算定において措置することとしておりまして、いずれ、まず地方債を発行していただいて財源を確保すると。その後の後始末は地方交付税の仕組みの中でしっかりと自治体に迷惑を掛けないように対応すると、こういうことであります。

○相原久美子君 自治体に迷惑を掛けないように対応するというお話を伺いました。恐らく、地方自治体、安心して防災、減災の対応をできるのではないかと思います。是非よろしくお願いしたいと思います。
  最後になりますけれども、この法案に至るまで様々な経過がございました。三党合意、そして衆議院での修正というような経過を経てきたわけですけれども、平成二十三年度改正事項のうち積み残し部分というものについては各党間によってそれぞれ努力をするとなされております。総務省としてこの積み残し分の法改正にどのように取り組んでいこうとしているのか。まあここはつらいでしょうが、大臣の思いをお伺いしたいなと思います。

○国務大臣(川端達夫君) 今回の三党合意では、御案内のとおり、平成二十三年度税制改正事項のうち、退職所得一〇%税額控除の廃止、法人課税と納税環境整備以外の項目については合意ができずということで、削除をされました。いずれも、地方税に関しては所得税の改正の自動的に影響されるものの項目でございますけれども、削除されました。これらについては、平成二十四年度税制改正又は税制抜本改革に合わせて成案を得るよう各党でそれぞれ努力をすることというふうに合意をされました。これを受けて、政府の税調あるいは民主党税調で十分な議論を改めて私の立場でいえばやってまいりたいと思いますし、また自公両党においてもこの点については是非とも活発な御議論をいただきたいというふうに思っているところでございます。

○相原久美子君 これで終わりたいと思いますけれども、とにかく今回はしっかりと被災自治体を支えていくという観点を忘れずに私どもも努力をしてまいりたいと思います。
  それと併せまして、何よりも、全国的にもこの被災によってかなり影響を受けているという状況もございます。その意味では、総務省としてはしっかりときめ細かな各地方公共団体への対応をお願いしたいと思います。
  終わります。