180-参-総務委員会-10号 平成24年04月19日

平成二十四年四月十九日(木曜日)
    午前十時十二分開会
     ─────────────


本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○消防法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○郵政民営化法等の一部を改正する等の法律案(
衆議院提出)
○郵政民営化の確実な推進のための日本郵政株式
会社、郵便貯金銀行及び郵便保険会社の株式の
処分の停止等に関する法律を廃止する等の法律
案(第百七十六回国会中西健治君発議)(継続
案件)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────

 

○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。
  今日は、火災予防行政に関しまして検討を重ねてきたことにつきまして評価をし、そして今回の法改正について実効性あるものとするための観点から質問をさせていただきたいと思います。
  記憶に新しいところでは、新宿の歌舞伎町の火災、そして高円寺での火災、そしてさらに東日本大震災と、本当に防災、防火の観点から体制の強化を図るということは大変に必要なことだと思っております。
  そこで、今回改正されます部分で、現行法においても実は防火管理者の、定めて、協議をし統括防火管理者を選任することとなっておりますし、なおかつ建築物全体の消防計画を定めるとなっているわけですけれども、改正によってどう実効性が上がるのか、お尋ねしたいと思います。
  そしてまた、今回の改正で、統括防火管理者、これと各防火管理者、この連携というのが非常に大切だと思うのですが、この統括防火管理者に指示権を付与するとなっております。私が一番懸念しますのは、この指示権の中で、いわゆる階段ですとか非常口ですとか、今まで雑居ビルでかなり指摘されてきた問題点のところ、ここをやはり日常的に検証する必要があるのではないかと思うのです。その観点からいいますと、この統括防火管理者というのは常駐の担保があるのかどうか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(長谷川彰一君/消防庁次長) お答えをいたします。
  ただいまお話がございましたように、近年、雑居ビルなどを中心といたしましてお亡くなりになる方が発生するような火災が頻発しておるというような状況でございます。その原因といたしましてですけれども、お話がございましたように、建物の共用部分の管理とか、あるいは建物全体の避難訓練の実施、そういったことについて、すなわちその建物全体の防火管理体制の役割分担というのが必ずしも明確ではなかったんじゃないかというふうに考えておるところでございます。
  このため、今般お願いしております改正案では、雑居ビル等の管理権原者に対しまして、お話がございましたように、協議して統括防火管理者を選任することを義務付けました上で、その統括防火管理者に建物全体の消防計画の作成、その消防計画に基づく訓練の実施、あるいは建物の廊下等の共用部分の防火管理などの業務を行わせ、防火管理体制の役割分担、建物全体と個々の部分の役割分担を明確化しようとするものでございます。その上で、お話にもございましたように、統括防火管理者には、各テナントの防火管理者に対しまして、その建物全体についての防火管理業務に必要な指示をする権原というのを付与しようということでございます。
  こういったことによりまして、雑居ビル等におきます自律的な防火管理体制が確立されまして火災被害の低減につながるのではないかというふうに考えているところでございます。
  また、お話がございました統括防火管理者と個々の防火管理者でございますけれども、これは今お話にまさにございましたように、日ごろからの防火管理体制の構築ということに大きな役割を果たすものというふうに考えておりますが、必ずしも常駐していなくちゃいけないというふうには考えておりませんで、その役割を適切に果たせる方が選任していただくということが大事だと思っております。
  そういう意味で、指導に当たります各消防機関に対しまして、この旨を要請していく所存でございます。

○相原久美子君 そういたしますと、まさに常駐じゃないということになれば、本当に連携を密にさせていくということが非常に大事な観点だろうと思っております。
  そこで、雑居ビル、特に飲食店などが入っておりますビルというのは、入居者ですとか従業員の入れ替わりが相当頻繁に行われているのではないかと思うんですね。そこで統括防火管理者の常駐の担保がないということになりますと、これは一旦計画等々を出したりなんなりしましても、その後の協議の場というものをどうやって保障していくのか、確保していくのかということが非常に大事だろうと思っておりますが、その点、所管の消防等々ではどう考えているのか、お伺いしたいと思います。

○政府参考人(長谷川彰一君) お話がございましたように、統括防火管理者と個々の防火管理者が協議して調整しなきゃならない事項というのがあろうかと思います。当然のことながら、消防計画の作成ですとか、あるいはその訓練、実際にやるときの訓練の実施ですとか、いろいろあろうかというふうに思います。
  この消防法では、その調整の方法につきまして具体的には定めておりません。一般的には、統括防火管理者と個々の防火管理者が参加する例えば連絡会のようなものを設けまして協議をする、そして防火管理業務に関する必要な調整を行っていくというふうになるんではないかというふうに考えております。
  そういった意味では、今後、雑居ビル等の実情に対応した調整体制が整いますように、やはり消防機関に対してお願いをしてまいりたいというふうに考えております。

○相原久美子君 是非、そういう指導をしっかりとしていただくということが実効性を高めていくことになろうかと思いますので、お願いしたいと思います。
  そこで、大臣にちょっとお伺いしたいと思うのですが、これ、やっぱり実効性を高めていくためには、消防機関による査察ですとか指導というのが大変重要になってくるだろうと思うんですね。今も日常的に消防機関等々が査察等々には入っていると思うのですが、昨今、公務員の削減ということを進められております。今回、国としても新規採用を抑制していくというような方向になっているわけです。もちろん、私としては消防は各地方自治体での任用だということは承知はしておりますけれども、しかしながら、総務大臣として、この予防体制、防火の予防ということに関して、現場で実際にそういう査察ですとか視察に当たるところが縮小されていては、せっかく改正した法律、ここがなかなか実効性が高められないのではないかという危惧を持っておりますので、決意のほどをお伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君/民主党・無所属クラブ 総務大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・地域主権推進)) ありがとうございます。
  委員御指摘のように、基本的にはそこの消防は自治体がしっかりと取り組むというのがベースでありますけれども、そのときに、今状況としては公務員も随分減っている傾向にあります。この五年間で申しますと、地方公務員としては八・四%の減少、市町村職員ですと一一・四%の減少、しかし消防職員は二・一%増加ということで、自治体も苦労しながら確保して増やしていただいている実態であります。
  そういう中で、全国で二十二年度で申しますと八十三万八千件、立入検査行っているんですけど、これをこういう状況だからといって大幅に増やすということは量的にはかなり難しいというふうに思います。そういう意味では、立入検査は非常に重要であることはもう言うまでもありませんので、工夫をしながら、防火対象物の火災危険性をどう評価するのか、それから計画的にやるということを含めて、限られた人数であるけど、より効果的、効率的にしっかりやっていただきたいということを引き続き我々としては要請してまいりたいというふうに思っております。
  また、地方財政措置を含めて必要な助言、援助をやってまいりたい。この要員手当てに関しての財政措置はしっかりとるように今なっておりますので、自治体においてそういうしかるべき対処がやっていただければ、我々としては財政的にも応援をしてまいりたいということで、しっかり取り組めるようにいろんな施策を講じてまいりたいと思っております。

○相原久美子君 是非、よろしくお願いいたします。
  ちょっと今回の法改正からは外れるのですが、消防無線のデジタル化についてお伺いをしたいと思います。
  この消防無線のデジタル化というのは、二〇一六年までに移行することとなっております。設置費用の面につきまして、地方自治体からは相当厳しい財政状況の中でいろいろな要望が上がっているかと思うのですが、今まで国としてどのような対応をされてきたのか、お伺いをいたします。

○国務大臣(川端達夫君) 御指摘のように、消防の救急無線は平成二十八年、二〇一六年五月末までにアナログ化からデジタル化にするということとされておりまして、自治体からの要望を受けまして、設計から整備に至るまでの財政措置と技術的援助を国としてはやらせていただいているということで、従来は防災対策事業ということで起債充当率九〇%、交付税算入率を五〇%という支援を行ってきましたけれども、東日本大震災がありまして、やはりこれはもうきちっともっと充実すべきであるということで、二十三年度から、東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律という、いわゆる財源手当てをするということになりました。
  これで確保される財源の範囲内でということでありますけれども、緊急防災・減災事業単独で起債充当率を一〇〇%にする、交付税算入率を七〇%にするという仕組みをつくりました。そういう意味で、地方財政措置の拡充ということの支援を行っていくことになりました。
  また、二十三年度の第三次補正においては、消防防災通信基盤整備費補助金、補助率三分の一ということで、支援として九十九億円、二十四年度予算においては、緊急消防援助隊設備整備補助金、補助率二分の一ということで、二十億円の支援を現在行っております。
  引き続き、この期限が決められております消防救急デジタル無線の円滑な整備に資するよう、必要な支援は検討してまいりたいと思っております。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  このデジタル化は、ちょっと要望として申し上げたいと思いますが、今までのアナログよりは、いわゆる設置費用も山間部等々ではちょっと違うとか、それから維持補修ですね、補修整備にも相当やっぱり費用が大きくなると言われておりますので、これについてもしっかりと今後の対応として考えていっていただきたい、それは要望として申し上げさせていただきたいと思います。
  そして、最後になります。いずれにしましても、今回の法改正もそうですし、それから今日質問させていただきましたデジタル化にしてもそうですけれども、国民の命と安全を守るという観点からしっかりとこれが実効性あるものにしていかなければならないわけでして、引き続きの総務省としての対応をお願いをいたしまして、質問を終わりたいと思います。
  ありがとうございました。