180-参-総務委員会-14号 平成24年06月19日

平成二十四年六月十九日(火曜日)
    午後一時三十分開会
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   本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○東日本大震災による被害を受けた合併市町村に
  係る地方債の特例に関する法律の一部を改正す
  る法律案(第百七十九回国会内閣提出、第百八
  十回国会衆議院送付)
○過疎地域自立促進特別措置法の一部を改正する
  法律案(衆議院提出)
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○相原久美子君 民主党の相原久美子でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。
  まず、今趣旨説明いただきました過疎対策事業についてお伺いしたいと思います。
  平成二十二年の改正で、過疎対策事業につきましては対象がソフト事業へも拡大されました。衆議院での質疑にもありますように、この実績というのは今後の結果ということになろうかと思われますけれども、そもそも平成二十二年の調査によると、全国で過疎地域の割合というのが四五・一%に上っているんですね。それで、この中で、しかしながらこの過疎債、事業債は、国が七割を見るとはいいましても、やはり借金であることには変わりがないわけでございます。過疎から抜け出す解決ということにはならないのではないかと。
  それから、あちこちでハード事業、ソフト事業いろいろな展開をしていただいておりますけれども、幾らこういう形で生活環境等々を整えましても、今現実に地方自治体の多くというのは産業の先細りですとか、それから医療とか教育の不安等々で人口が流出しているというのが現状だろうと思います。
  こういうような状況の中で、過疎地域の問題というのは、交付税ですとか過疎対策事業債で対処するにはもう限界が来ているのではないか、そのように思うわけですけれども、総務省としては、やはり地域の地方税収の向上、こういうことを考え合わせていきますと、雇用の問題等々も含めまして他の省庁との大きな連携の中である意味別な意味での政策展開をしなければならないのではないか。もちろん、地方自治体もそれなりに知恵を出していただかなきゃならないわけですけれども、総務省としてどうお考えになるのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君/民主党・無所属クラブ 総務大臣) いわゆる過疎と言われている地域に可能な限り活力をもたらし、人口減少に歯止めを掛け、増加に転ずるというためには、やはり人が増えること、そして産業が興ることであるということはもう当然のことだと思います。そういう中で、この過疎債をより使い勝手をよくするためということで、ソフト分を活用して農業の六次産業化とか都市住民の過疎地域への移住促進、あるいは将来の税収拡大につながる取組を積極的にいろいろ工夫して市町村でやっていただいているところもありますけれども、委員御指摘のように、過疎対策事業債とか交付税措置というのは一つの支援策であって、これで十分ということではないというふうに思っております。
  人口減少とか高齢化の進展、将来の維持が危ぶまれる集落の発生など過疎地域の直面する状況を解決するためには、過疎事業債による支援のみならず財政面、人材面での支援が必要であるということはもう御指摘のとおりでありまして、現在、集落課題に関する関係省庁連絡会、これは農水省、国土交通省、内閣官房、まちづくり教育の推進ということで観光庁、子ども農山漁村交流プロジェクトということで農水省、文部科学省、それから、林野庁、文部科学省等との施策研究会というふうにいろんな切り口で各府省と連携をする中で取り組んできておりまして、そういう中で中山間地域における農林水産業対策、あるいは集落活性化事業などについて引き続き連携して取組を行ってまいりたいというふうに思っております。

○相原久美子君 是非その辺は強力にお願いしたいと思います。
  あと、一方では、地方自治体によっては相当頑張ってこの過疎地域からは一定抜け出ることができたというところも幾つか現れております。しかしながら、これらの地域は、やはり人口密度については疎と言わざるを得ない状況にあるのは間違いないと思うんですね。少子化ですとか産業雇用の縮小等々で財政基盤のこの脆弱さというのは、過疎地域とそう大きく変わるような状況にはないということでございます。
  そういう意味では、こういう過疎地域指定にはならないけれども小規模自治体の実態、これを総務省としてはどのようにとらえ、今後どのような形でというふうに何か展望をお持ちなのかどうか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君) 平成十二年度の現行法制定時におけるものから、いわゆるこの過疎地域から卒業したというんですか、という団体は百一団体あります。
  背景を見てみますと、それぞれに積極的にいろいろの対策を取っていただいたと同時に、住宅団地あるいは工場の立地、それからダム工事等で人口流出に歯止めが掛かったということで、一旦過疎地域に指定された市町村が要件から外れるようになった例は今申し上げたようなことがありますが、一方で、過疎地域に指定されていないけれども中身を見ると人口減少がじわじわと歯止め掛からず進行しているということや、機能の維持がもう財政的に相当厳しくなっているというふうな集落をたくさん抱えている非過疎市町村が相当数存在していることは事実でございます。
  こういう非過疎市町村に対しても、これは過疎債とか対象になりませんけれども、中心市と周辺市町村が協定を結んで連携協力して圏域全体で住民の暮らしを支えるという、いわゆる定住自立圏構想の推進、あるいは地域おこし協力隊のような都市住民の移住、交流等々の支援、それぞれの地域の実態を踏まえた施策に総務省としても引き続き取り組んでまいりたいと思っております。

○相原久美子君 是非よろしくお願いしたいと思いますし、そして、なおかつ、こういう自力で頑張って何とかなってきたところとの連携の、横のネットワークですね、これもつくっていただければ有り難いなと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
  今までこの二問を質問させていただきましたけれども、地方自治体からいろいろと要望を伺いますと、そもそも論として、現行の交付税の算定の方法に対して検討を求める声が出ております。
  実は、私は出身が北海道であります。北海道の自治体の多くは、相当の面積、森林が占めているという状況にあります。この森林、水の資源の元でもございますし、今非常に問題になっております鳥獣被害、これのある意味の生息地でもあるわけですね。これは、今のような地方自治体の財政状況ではなかなか手が入りにくい、しかしながらどうしても対応しなければならないという状況にもあって、これが非常に厳しい財政の中で苦しんでいるという状況があるわけです。
  要望としては、この森林の部分も交付税の算定措置の要件に入れてほしいというのは北海道的な要望でございまして、ほかにも他の市町村からいろいろと要望があろうかと思います。条件不利地域に対する財政調整を制度として取り組んでほしいという要望に対して、どういうお考えでしょうか。

○国務大臣(川端達夫君) 森林を多く持っていただいている地方団体ということでいいますと、費用的には、森林のその管理、それから地球温暖化対策としての森林の整備、それから農作物等の被害軽減のための鳥獣被害対策等々の財政需要があるということになっております。したがいまして、普通交付税の算定に当たっては、林野行政費という費目でありますけれども、都道府県分としては、単位費用に林野面積を掛けて係数を掛けるということで、例えば公有林野の管理費が全国ベースで二百五十六億円、それから地球温暖化対策暫定事業費で全国ベースで五十億円、鳥獣被害対策が全国ベースで三十八億円が、こういういわゆる普通交付税の算定費目として入れております。
  そういう部分では、森林がいろんな国土保全上の重要な役割を担っていただいているという観点で、これからもしっかり役割を果たせるように地方団体の意見を伺いながらこの適切な算定に努めてまいりたいというふうに思っております。

○相原久美子君 もちろんそういう算定があるということは承知した上で、恐らくそれでももうちょっと見てよという地方の思いなんだろうと思うんですけれども、そういいますと、様々な自治体からいろいろな要望があると思いますので、是非とも様々な観点から検討をいただければと思います。
  最後になりますけれども、合併特例債の期間延長の部分についてお伺いいたします。
  今回の特例債の期間延長、まさに東日本の大震災による震災県のみならず、その他の災害等に関連した部分ございますし、その意味では、延長すべきという点につきましては私どもも賛成でございます。
  その点でいきますと、次に、合併する前の各市町村の交付税を合算して十年間保障して、その後五年で段階的に減らすというような措置がございますね。これが本来水準になるころというのが、報道によりますと平成十三年ころというような、自治体が増えてくるというようなことで、この際、全体の交付税算定の在り方を見直すというような報道があったんですが、これについてはどういうような検討をされていくのか、いつをめどにされていくのか、お伺いしたいと思います。

○国務大臣(川端達夫君) 大原則としては、平成の大合併以降もそれぞれの市町村がしっかりと一体的な振興を図って運営していただくように応援をしていこうということは大前提でありますが、この特例措置というのは、いろいろ集まったときには、それぞれの単位での行政をやっていた部分がありますから、いきなり大きな人口になったということにせずに持ち寄った部分から始めようということでありますが、だから、普通交付税の総額を、持ち寄った部分の合算額を下回らないようにということの制度で今やっているわけですけれども、この期間については、合併算定替えの制度の趣旨を踏まえて、平成の合併期間を除いて、従来から、これはこういうことをやるというのは五年ということになっておりました。
  そして、その期間を終えた合併市町村や同規模の非合併市町村との公平性も考えなければいけないということで、特例期間を更に延長するということに関しては難しいのではないかというのを基本に思っておりますが、一方、地方交付税の算定に関して言えば、従来からこの取り巻く状況を適切に反映するというのが趣旨でありますので、そういう部分で、平成の大合併が行われて一定の時間がたってまいりましたので、そういう、合併した後、いろいろ御努力いただいて効率化とか図っていただいた現在の市町村の体制に基づいて、行政運営はどういうふうに実態があるのか、ちゃんとやっていけるのかということを適切に反映していく必要があるんだろうというふうに考えております。
  また、今後の市町村のあるべき需要額に対する考え方も、こういう合併した部分の変化というのも随分ありますので、そういうことの考え方も検討を進め、自分たちで検討していただいている市町村も随分あります、そういうことを踏まえまして、今言われたのは二〇一三年、平成十三年じゃなく、二〇一三年に、合併した部分の、これが終わるのが、ピークが始まりかけるということになりますので、それから以降がいわゆる合併の特例期間が終わる団体が一気に増えてまいりますので、この年度を一つの目安として、地方の自治体の財政運営に支障を生じないよう財源保障を行おうとする、地方交付税制度の機能を十分発揮できるように適切な交付税の算定に努めてまいりたいと、このように考えておりまして、それが一部報道で何かこう見直しをするということで載ったんだと思いますが、趣旨としては、大きな節目を迎えるときに、合併の一定期間を過ぎた後の自治体の財政運営が円滑に行われるにはどういう算定をしたらいいかを考えてまいりたいと、このように思っております。

○相原久美子君 終わります。ありがとうございました。