169-参-予算委員会-10号 平成20年03月18日

平成二十年三月十八日(火曜日)
    午前十時開会
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   本日の会議に付した案件
○平成二十年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
  送付)
○平成二十年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
  送付)
○平成二十年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
  議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
○公聴会開会承認要求に関する件
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○相原久美子君 民主党・新緑風会・国民新・日本の相原久美子です。
  今、答弁をお伺いしていまして、国家百年の計というふうにおっしゃいました。このところ百年、二百年という言葉がよく聞こえるなというふうに思いますけれども、実はこの間の道路のこの議論を聞いていまして、私は、本当に国民が納得できるのかなという思いがしております。そして、百年の計とおっしゃったその百年の先に私たちの国はどんな国になっているんだろう、そういう不安をみんなが持っているのではないかというふうに思います。
  私たちは道路を否定しているのではありません。必要な道路、もちろんあるでしょう。それは私たち自身もよく理解をしております。その上で、なおかつ今の現状、日本の現状を是非共通認識としていきたいというふうに思うのですが、実は大臣は、救急車が本当に一秒でも早く着くために道路の整備というふうにおっしゃっておりました。でも、今実際に、救急車がたどり着いた先に医師がいない、病院がないという状況が生まれてきている、これは国民の共通認識になっているんじゃないかと思うんですが、大臣の認識はいかがでしょう。

○国務大臣(冬柴鐵三君/公明党 国土交通大臣) 救急患者がたらい回しということは、本当にその新聞記事を読むたびに胸が痛みます。
    〔理事林芳正君退席、委員長着席〕
  ただ、我々は、救急患者を搬送していただく消防署の救急車、あるいはドクターヘリということもありましょう。けれども、まずは初期の段階、あるいは二次、あるいは三次ということで、三次は各都道府県にあって、そこには多くのお医者さんが、すべての病気に対応できるような設備とお医者さんがいらっしゃると、そのように前提をして、そこへ、県に一つですから、何秒掛けて何分掛けてそこへたどり着けるのか。それは、ドクターヘリであれば別ですけれども、まずは自動車なんですね。そうしますと、地方では、まあこれは言ったら失礼ですけれども、奈良県の十津川辺りではそこまで行くのに九十分とか掛かると、しかもそれは大変な、離合もしにくいと、こういうような道だということで、私はここへパネルも示しながら、そういうところもありますということを申し上げたわけです。
  したがいまして、道路整備というのは、その一次のところ、町医者さんとかいうところから二次へ行き、二次から三次、一番のところへ行くにしても、病気によって道を通らなければならないということがあるわけでございまして、その意味でも道路の整備は必要だと私は思っておるわけであります。

○相原久美子君 先ほど来からお話ししておりますように、道路すべてを否定はしておりません。ただ、この道路の特定財源について大きな問題が出てきているということも事実です。そして、なおかつ今、この医療の崩壊が喫緊の課題であるというふうな共通認識の上に立つと、二〇〇八年度の予算案における緊急の医師確保対策費、これは百六十億円なんですよ。一方では、今後十年間の道路の整備事業費、総額五十九兆円、年間五兆円を超える額なんですよ。人の命と道路とどちらが大事なんでしょう。私は、やはり優先順位を考えて、そしてやはり国民の今要望しているニーズにこたえていくべきではないかというふうに思っているんです。
  その上で、私は、先ほどから物流ですとかそういう道路の問題というのは否定はしないというふうにお話をしましたけれども、実は私の出身の北海道、本当に道東へ行きますと、いてつく道路を救急車が本当に命を懸けて搬送すると。それよりは近くに病院があったらというのは、間違いなく地方自治体首長の偽らざる本音なんですよ。そこを是非とも御認識をいただきたいと思うのですが、それでもなおかつ一般財源化ということに対しての抵抗はあるのでしょうか。

○国務大臣(冬柴鐵三君) 衆議院で二月二十二日に予算の公聴会を開かれました。そこで出てこられた公述人の中にお医者さんがいらっしゃるんです、お医者さんが。この人が述べられたところをちょっと読ましていただきますが、病院をつくったらいいじゃないかというのは暴論ですね、非常に、まあそこから先は言いません。というのは、今、医師が足りない、医療資源が足りない。さらに、地域の小さな小都市ごとにあるのは、これは大概町立病院とか市立病院なんですね。これは自治体病院協議会の方で本当に問題になっているんですが、それぞれ大変な赤字を抱えて運営されております。その病院を、例えばこれこれ市の病院にすべての科を張り付ける、すべてのドクターを張り付ける、そんなことをできるはずはない。隣の市にこれこれの得意な科も全部張り付ける、ドクターも張り付ける、そんなことができるはずがないということでございます。これ、お医者さんが言っているんですね。
  私は、この救急病院の話をしましたけれども、第三次救急病院、一番高度のところですね、に第二次救急病院から搬送するということを前提にこの階層構造ができているわけです。したがいまして、これをうまく利用しないと地域の医療資源が生かされてこないんです。ですから、搬送ということが前提にされております。したがって、搬送のためには、それに堪える適切な道路が必要であります。こういうことを言っていらっしゃる。そのことが今委員の質問に答えになるかどうかは別として、現状はそうなんですね。
  したがいまして、私どもは、十万人を超える人からこの中期計画を作るに当たって御意見を伺っていますが、このような搬送できるような命の道を造ってほしい、こういう意見は地方の方からたくさん寄せられております。私はそれにこたえなきゃならないと思います。
  お医者さんも必要ですよ。しかし、今すぐできないじゃないですか。そして、あなたは、委員は道路を造ることは必要ですと、こうおっしゃいますけど、じゃ必要な道路をどんな手順でどういう財源で造るのか、そういうことをきちっと言っていただいた上でおっしゃるんだったら分かりますよ。
  私どもは、非常に不評ではあっても、財源も提案し、そしてどこにどういう道路を造るかということもきちっと私は中期計画の中で示してお願いをしているわけでございます。

○相原久美子君 まず、お話をしていきたいと思いますが、この間ずっと私どもはかなり必要な道路についての方向性ですとか予算ですとか、そういうことをやってきたというふうに思っております。私は、今日の議論では道路についてはこういうような地方の希望、そして今優先順位を付けるべきものがあるのだという声として挙げさせていただきました。
  実は、ちょっと道路の部分ではなくて、私は雇用問題についてまいりたいと思いますので、是非とも雇用問題、資料の配付をお願いしたいというふうに思います。
  厚生労働大臣は、先日もディーセントワークということをきちっとお話をされておりました。私自身も、本当に必要なことだなというふうに思っております。
  今、非正規の労働人口というのが、これ全体の三分の一にもなってきているという状況で、大きな社会問題になっているというふうに思います。そこで、パートタイム労働法という部分の改正がございまして、昨今の新聞では、企業が少なくとも改善の方向に向かってきているというような報道もされておりまして、私自身も、ああ、少しずつだけれども改善が見られるということではよかったなというふうに思っております。
  ただ、一方で、今資料にお配りしておりますように、公務職場においてこの非正規の雇用、処遇の問題がかなり惹起してきております。そして、本当にここの部分でいうと、まさに報道に見られるように官製ワーキングプア、こういうような形になっているわけですけれども、厚生労働大臣は後からちょっとお話を伺うとしまして、官製ワーキングプアということになりますと総務省ということになるかと思いますが、このような報道から総務省はどういうふうにとらえていらっしゃるのか、若干お伺いしたいと思います。

○政府参考人(藤井昭夫君/総務省人事・恩給局長) まず、国における一般職の非常勤職員の数ということでお答えさせていただきたいと思います。
  平成十九年七月一日現在でございますが、総数で十四万三千七百九十八人となっております。
  その内訳についてでございますが、まさにいろいろな様々なものがあるわけですが、多分一番御関心の高い事務補助員と言われる方々ですね、これが二万一千二百六十二人となっております。それ以外には、例えば委員顧問参与等で二万四千百六十九人、統計調査職員ということで一万七百四十九人、その他にも、例えば法務省の保護司さんですね、こういった方々が四万八千六百五十三人、それから厚生省関係でも、都道府県労働職員の中には労災防止指導員等、こういった方々が約一万四千人いらっしゃるとか、あるいは国土交通省でも水門等操作員ということで四千四百二十九人いらっしゃるということで、非常に様々な業務に就いておられるということでございます。

○相原久美子君 国の部分は分かりました。地方自治体についてはいかがでしょう。

○政府参考人(松永邦男君/総務省自治行政局公務員部長) お答えを申し上げます。
  地方公共団体におきますいわゆる臨時・非常勤職員でございますが、実は、職種あるいはその勤務の状況、形態、こういうものは極めて多様でございます。そういう意味ではなかなかその実態を把握することにつきましては難しい面はございますが、一定の条件を置きまして、平成十七年の四月一日現在で職種別の職員数等につきまして調査を行ったことがございます。
  全地方公共団体の臨時・非常勤職員、この中からいわゆる任期付短時間勤務職員など一定の職員というのは除いておりますが、そういう臨時・非常勤職員で、任用の期間が六月以上あるいは六月以上となることが明らかであって、かつ一週間当たりの勤務時間が二十時間以上の職員につきまして、平成十七年四月一日現在におきます状況の調査を行いましたところ、総数では約四十五万人となっております。
  内訳、細かくなりますが、申し上げますと、一般事務職員で十一万二千三百十五人、技術職員で七千百四十七人、医師で九千九百五十五人、医療技術員で七千二百十六人、看護師等で二万一千三百十二人、保育士等で七万八千二百六十一人、ホームヘルパー一千三百十九人、給食調理員三万五千三百十三人、技能労務職員五万七千九百二十六人、教員・講師四万六千五百三十人、その他で七万八千五百四十六人、トータル四十五万五千八百四十人、このような状況になっているところでございます。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  厚生労働大臣にお伺いいたします。
  先ほど申し上げましたけれども、改正パートタイム労働法、これが民間に適用になって非常にいい形になって少しずつでも動いてきている。公務の世界というのは、このパート法は適用になるのでしょうか。

○政府参考人(大谷泰夫君/厚生労働省雇用均等・児童家庭局長) 法律の中身について私の方から御説明申し上げます。
  今般のパートタイム労働法の改正につきましては、先ほど御指摘いただきましたように、労働力人口減少社会の中で短時間労働者がその有する能力を一層有効に発揮することができる雇用環境を整備するために、短時間労働者の納得性の向上、通常の労働者への転換の推進等を図ることにより、その働きや貢献に見合った公正な待遇を実現することを目的としております。
  そのパートタイム労働法の公務員への適用の関係でありますけれども、これは改正パートタイム労働法第四十三条によりますと適用を除外しているところでありますが、この考え方は、パートタイム労働法は、事業主がその雇用する労働者について主体的に雇用管理の改善等を行うこと等によって短時間労働者の福祉の増進を図ろうとするものでございまして、勤務条件等が法令や条例等に定められております国家公務員及び地方公務員にはその施策がそもそもなじまないということから適用除外をしているところでございます。

○相原久美子君 なぜこういうお話をしたかといいますと、私の手元に、実は、東京近郊のある市の保育士さんのこの源泉徴収票、四人ほどの分が手元にあるのですが、フルタイム働いて、そしてほとんど職員と同じ業務をして年間実は、交通費込みですよ、二百一万三千百七十円、二百一万百三十六円、こんな状況なんです。そういうことで、実は公共サービス、住民の方に本当に安心のサービスができるのかということもございますものですから今回質問をさせていただきました。
  育児・介護休業について総務省にお伺いをいたします。
  公務員は育児・介護休業法も適用除外とされています。その理由をお伺いしたいのですが。

○国務大臣(増田寛也君/総務大臣・内閣府特命担当大臣(地方分権改革)) お答え申し上げます。
  今先生御指摘いただきました育児休業法でございますけれども、この育児休業それから介護休暇でございますが、これは職員の継続的な勤務を促進する、これが実は制度の趣旨になってございますので、そういたしますと、この点について地方公務員の場合には実は基本的に本格的業務に従事する長期雇用、長期継続雇用の常勤職員というものを実は念頭に置いていると、こういうことがございまして、したがってこの対象から除外、適用対象外としているということでございます。これは国家公務員の場合の育児休業制度と同じような扱いになっているものでございまして、制度としてはそういう趣旨でございます。

○相原久美子君 雇用保険法では育児休業に関しての休業の保障ですね、給付、これ規定があるかと思うんですが、厚生労働省に御説明をいただきたいんですが。

○政府参考人(大槻勝啓君/厚生労働省職業安定局次長) 雇用保険法の適用につきましての御質問でございます。
  まず、雇用保険制度の適用についての原則でございますけれども、適用の対象といたしまして、労働者の要件として週所定労働時間二十時間以上、そしてかつ一年以上の雇用見込みということを必要としているところでございます。国や地方公共団体の臨時職員、非常勤職員といった方々に係ります雇用保険の適用につきましてもこの基準で判断をしているところでございまして、このような要件に該当すればまず雇用保険に加入しなければならない。
  それから、雇用保険の育児休業給付についてでございますけれども、これにつきましては育児・介護休業法に定められました要件、いろいろございますが、これを満たす育児休業という、そういう雇用の継続が困難になる事由を雇用保険制度上の保険事故としてとらえまして、当該休業を取得する者に対しまして社会保険給付として給付するものでございます。
  以上のような内容でございます。

○相原久美子君 今までお伺いしましたら、総務大臣、実は地方自治体もそうですし国もそうなんですが、長期的な仕事、見込まれる仕事、保育所ですとか先ほどもおっしゃいましたヘルパーさん、これもそうですね、そういうようなところに多くの臨時とか非常勤がいるんですけれども、実はどこの法律からも守られない。パート労働法も適用にならない、じゃ育児・介護休業法も適用にならない、そういう状況に置かれているんですね。これをどう考えるかということなんですが、ちょっと私も一年生議員で、今回予算が初めての質問なものですから時間的な配分がちょっと取れませんでして申し訳ないのですが、今日それぞれの、上川大臣もお越しいただきましたので、最後になりますけれども、こういうはざまにいる、法的な谷間にいる、こういうような労働者についてどうお考えになるか。実は総務省が圧倒的にここの部分を所管しているというふうに思いますので、是非ともお考えをお聞きしたいと思いますが。

○委員長(鴻池祥肇君) どなたへの質問ですか。

○相原久美子君 総務大臣へ。

○国務大臣(増田寛也君) お答えを申し上げます。
  実は、今先生の方から御指摘いただきましたとおり、この非正規、いわゆる非常勤職員の勤務の実態というものについては、かなり多くの職員の皆様方働いておられるわけですが、必ずしもつまびらかになっていない部分があって、それで、やはり臨時的な雇用という建前でずっと来ておりましたので、そういう意味でいろいろな処遇の問題等にも及ぶ問題が出てきているんではないかと、こういう問題意識は持っているところでございます。
  そこで、これは国それから地方いずれにも共通するものでございますが、国家公務員の場合では各府省で適切な処遇を行ったり、公共団体では自主的に判断という、こういう建前になっておりますが、やはりそれだけでは足りないところがあるというふうに思いますので、今人事院の方で、国家公務員の場合についてはその勤務実態について各府省から実態の聴取をしていると、このように聞いております。これはいずれ明らかになるわけでございます。総務省として、こうした人事院に対し政府としての必要な協力を総務省としても行っていく、そしてその上で、いろいろな実態がそこで出てくると思いますので、必要な対応、処遇の問題を始め必要な対応を考えていきたい。
  地方公務員の非常勤職員につきましても、やはりこれは国家公務員の動向とも常にいつも関連して同じような対応を取っている部分もございますので、この地方公務員の非常勤職員という実態も十七年の調査である程度の状況は分かってございますが、こうした国家公務員の動向も踏まえながら適切に対応していきたいと、このように考えております。

○相原久美子君 実態をまずつかんでいただくということが重要だとは思うんですが、私も実は地方自治体の非常勤職員をしておりまして、この実態が皆さんのところに周知されているかというと、本当に甚だ疑問です。住民の本当に目線のところで仕事をしているのがほとんどです。
  別に、これは当該者が聞いたら怒るかもしれませんけれども、だれも公務員にしてくれと言っているんじゃないんです。均等待遇の原則、これを何とか確立していく方向で検討をしてくれということを言っているわけですね。にもかかわらず、新聞の報道のように、各自治体が何とかこの処遇をと思うと、こういうような形で総務省等々から法に違反するんじゃないかというような話が出てくる。法に違反している、脱法行為をしているのどちらですかというふうに言いたくなるのですが。
  これまでの若干のやり取りでございましたけれども、改めて男女共同参画担当大臣にお伺いしたいと思います。
  二〇〇三年の国連の女性差別撤廃委員会におきまして、日本政府のレポートに対しまして、我が国が先進国においてパートタイムが絶対的に女性が多いという状況、あわせて、低い賃金に女性が集中しているということは間接差別に当たるのではないかという指摘がございました。どのような措置を講ずるべきか、お考えいただきたいと思います。

○国務大臣(上川陽子君/自由民主党 内閣府特命担当大臣(少子化・男女共同参画)) 男女共同参画の社会の実現のためには、先ほど御指摘がありました公務員あるいは民間の部分との差というのもございましたけれども、性別はもちろんのこと、そうした分野の違いということについても問わず職務や個々人の能力に応じて雇用管理の実現を図り、また仕事と育児の、介護等の両立ができるような環境整備を図っていくということが極めて大事だというふうに思っております。
  そういう意味では、女性も男性もまたそれぞれの働き方に応じてその処遇が適切に行われることができるように、そうした視点であらゆる施策についてしっかりと検証しながら前進できるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。

○相原久美子君 ありがとうございます。
  今回は本当にこういう状況があるのだという状況だけの共通認識をさせていただくということになりましたが、是非とも総務大臣、是非現状把握をなさってください。そして、ワーク・ライフ・バランス、そしてディーセントワークというふうにおっしゃるそれぞれの担当大臣と本当に連携をしながら、働く者が安心して働ける、そしてそのサービスを受ける側が本当に安心してサービスを受けられるような、そんな仕組みをつくっていただきたいと思います。
  また、次回機会がございましたらよろしくお願いいたしたいと思います。
  終わります。